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■【EBiDAN THE LIVE 2018 DAY2】レポート
2018.08.29(WED) at 東京国際フォーラム ホールA

スターダストプロモーションに所属する若手男性メンバーで構成されるEBiDAN。彼らが総出演する真夏の恒例人気イベント「EBiDAN THE LIVE」、通称「エビライ」ファイナルをレポート!

  オープニングアクトを飾ったのは、直前に行われたライブバトル「夢と涙のD7」を制したBATTLE BOYS TOKYO。
熱気を携えたまま、誇らしげな表情で会場へ。客席からステージへと駆け上がる姿もカメラはしっかり捉えていた。初々しい挨拶と裏腹に力強いパフォーマンスでイベントのスタートを飾った。

 セクション1の「BATTLE ROUND」で口火を切ったのは、前日に突如、山中柔太郎と曽野舜太、琉弥の3名が加わり7人体制になると発表し、会場をどよめかせたMiLK。塩崎太智の明るく元気な「おはようございます!トップバッターです」の声で、MiLKらしいポップで爽やかな「めちゃモル」でライブの幕は切って落とされた。続く「Over The Storm」は新体制のために作られた新曲で、大人っぽい魅力が光るダンスチューン。
7人が歌詞を歌い継ぎ、前に進み続けるという固い決意を歌に込めていた。

 2番手は、口ずさみたくなる親しみやすい楽曲と軽やかなダンスが魅力の3人組、さとり少年団(SATORI BOYS CLUB/SBC)。「最高に楽しんでいきましょう」と勢いよく飛び出してくるやいなや、5月にリリースしたノリの良い2ndシングル「WE/GO」をパフォーマンス。合間に「カモン!カモン!」と熱心に呼びかけ、その声に観客も笑顔で応えていた。続くサマーチューんではジャンパーを脱ぎ捨て、「タオルを回しましょう」とさらに会場へ声を飛ばす。夏のまぶしい陽射しのようなキラキラした光景が広がった瞬間だった。


 爽やかな空気から、クールなムードへと一転させたのは“EBiDANの異端児”との異名をとる、4人組ダンス&ボーカルユニットのEBiSSH。昨年9月にリリースされたデビューシングル「恋はタイミング」は、R&Bテイストのセクシーな空気感を漂わせるナンバー。曲の合間に「I Love You,Honey」と囁くと、会場からは悲鳴に似た歓声が起こっていた。かと思えば、メンバー紹介ソング「Let's EBiSSH!」が始まるとステージを駆け下りて客席へと乱入。ワチャワチャした雰囲気でオーディエンスとの距離をぐっと縮めていた。

 フレッシュな3組の熱気を受け止めたのは、EBiDANの兄貴分、4人組グループ・PrizmaX。
前日のオールド感がおしゃれなビッグシルエットのジャケット姿とはガラリと雰囲気を変え、白を基調とした夏らしい衣装で登場。往年のアメリカンロックを彷彿とさせるどこか懐かしい「my girl」は、森崎ウィンの表情豊かな歌声に乗りホールを優しく包んだ。ピアノの調べが清らかなラブバラード「yours」は、透明感あふれるボーカルと奥行きの感じられる清水大樹のラップに合わせ、しっとりとした大人っぽいダンスパフォーマンスでオーディエンスを魅了した。

 大人の魅力の余韻に浸る間もなく、EBiSSHとさとり少年団の合体ユニットであるONEN'ONLYが登壇。ダークスーツに身を包み、YouTube100万回余も再生されたクールなダンスナンバー「I'M SWAG」を披露。切れ味鋭いダンスパフォーマンスと力強いラップ、伸びやかなボーカルが相まって彼らにしか作れない世界観を構築した。


 暗転した会場にRYUTOの「スマホのライトをつけて」という声が。高校生&中学生による2MC1DJのヒップホップグループ・HONG¥O.JPの登場だ。彼らの前身グループであるMAGiC BOYSから、TOMA、RYUTO、JOEによって結成。前日のエビライで初ステージを踏んだばかりというが、彼らはステージを縦横無尽に歩き回り、ライトを点けたスマホを手にもちながらラップを堂々と披露。自らが作詞を手がけたデビューシングル「Just Do It」で、彼らが進むべきスタイルを観客にしっかりと印象づけた。米・サンフランシスコ在住のクリエイターとともに、今後彼らがどんな世界標準のサウンドを鳴らすのかが今から楽しみだ。


 第1セクションのラストは、前日のトリを務めたDISH//。メロウな出だしから一気に沸点へと持って行く「I Can Hear」。泉大智の歌心溢れる生のドラムによって、さらに彼らのサウンドが躍動感を与えたのは間違いない。続いて、「まだまだいけるか!」と叫びながらなだれ込んだ「It's alright」の2曲を演奏。この日はいずれもダンスロックバージョンでのパフォーマンスで、北村匠海(Vo)と矢部昌暉(G/Cho)、橘柊生(DJ/Cho)の息のあったステップや情熱的なダンスも見事。彼らの重ねてきた月日の長さを感じさせるステージとなった。


 イベントの中盤は、「エビライ」のために編成される1日限りのスペシャル・シャッフルユニットのコーナー。この日も2組が登場した。
 1組目は9人組グループ・SUPER★DRAGONをカバーする「生肉★ドラゴン」。玲於をRYUTO(HONG¥O.JP)、颯を颯斗(さとり少年団)、彪馬をTETTA(EBiSSH)、毅を福本有希(PrizmaX)、壮吾をJOE(HONG¥O.JP)、和哉を清水(PrizmaX)、ジャンを柊生(DISH//)、洸希を永玖(さとり少年団)、楽をREI(EBiSSH)が担当した。
 リードラッパーのジャンに扮する柊生の男気溢れるラップに導かれるように、ラッパーやボーカリスト、ダンサーがそれぞれの力を存分に活かしパワフルなステージでオーディエンスを沸かせた。

 2組目はダンスロックバンド・DISH//に扮する「CASH¥¥」。匠海を洸希(SUPER★DRAGON)、柊生をタカシ(超特急)、昌暉を塩崎太智(MiLK)、大智を玲於(SUPER★DRAGON)が担当し、熱いロックチューン「FLAME」を披露。洸希が艶っぽいボーカルを響かせる一方、普段は伸びやかな歌声が魅力のタカシは吠えるようなラップを披露。塩崎はお立ち台に乗りエアギターを、玲於はドラムを熱演した。DISH//おなじみの皿投げパフォーマンスで締め、颯爽とステージを後にした。

 最終セクション「FINAL JUMP」は、高校生フォークデュオのさくらしめじからスタート。ユニット名からも分かるようにほんわか、ほのぼのとした風情が魅力の2人だが、しょっぱなに選んだ曲は彼らを良い意味で裏切るナンバー「でぃすとーしょん」。激しくパーカッシヴにギターをかき鳴らす姿もまた魅力的で、彼らの潜在能力の高さをかいま見せた。
 アカペラで伸びやかに歌い始め、美しいハーモニーを響かせあった「朝が来る前に」。弾みながら軽快に弾き語る「スタートダッシュ」では観客が歌に合わせて手拍子で参加し、ホール全体があったかな空気に覆われた。10・11月期のNHK「みんなのうた」で彼らの歌がオンエアされることも決まり、まっすぐで温かな歌声はさらに広まっていくだろう。

 続いて、9人組のミクスチャーユニット・SUPER★DRAGON(通称、スパドラ)が雄々しく登壇。「レベル、ぶち上げていくぜ!」と叫び、「Monster!」へとなだれ込んだ。ほのぼの系からヘヴィでエモいサウンドまで途切れることなく楽しめるのも「エビライ」ならでは。
 レゲエのリズムに合わせて「声、出していきましょう!」と呼び掛けた「ゲットレジャーニー」。年長者4人が組むグループ内のユニット、ファイヤードラゴンによる「ゲラゲラ」は、アクロバティックなパフォーマンスとタフなラップが印象深かった。年下5人によるユニット、サンダードラゴンも負けてはいない。「(バイクで)ツーリングに行きますか!」と誘い「リマカブロ!」へ。曲の途中で4人も合流し、複雑なフォーメーションを巧みにこなし、再び息のあったパフォーマンスで魅せた。
 すでに2019年春には全国ツアーも決まっており、彼らの勢いはよりいっそう増しそうだ。

 グループ単独ライブパートでラストを飾ったのは、6人組メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急。前日のカラフルな着流しとは打って変わって、スタイリッシュなダークスーツに身を包み登場。スモークで焚かれる中にシルエットが浮かび上がり、「feel the light」のイントロに合わせて1人ずつゆったりと歩み出る。タカシのファルセットが印象的なこの楽曲を、ダンサーたちは幻想的で叙情的に演じてみせた。
 続く「Kiss Me Baby」はライブでの人気が高い大人っぽいラブソング。セクシーな表情を浮かべるメンバーが映像に映し出されるたび、会場から黄色い絶叫が轟いた。ユースケが「メンバーの名前を会場に響かせて欲しい」とねだった「Burn!」は、オーディエンスと声をかけあいながら一体になれるアップチューン。両腕をクロスにして掲げ、「オイ!オイ!」と叫ぶだけで、心が通じ合える。「聴いたことがある人もない人も一緒に騒いで」と呼び掛けた「SAY NO」も、最近のライブでは欠かせないナンバー。途中で見せるユニークな顔芸もまた、超特急らしい一面だ。と同時に、ライブを重ねるごとに彼らのステージングが研ぎ澄まされていくのを感じる。
 「ラストはこの曲です!」とリーダーのリョウガが叫び、「越えてアバンチュール」へ。「ハイ、ハイ」と会場全員で声を合わせて歌ったかと思えば、ユーキの「ヘドバンの時間です」の声で、一斉に頭を振り下ろす様は圧巻。熱気に満ち溢れたまま終演となった。

 リョウガとカイが司会進行役となり、この日ステージに上がった全員を再びステージへと招き入れた。その間も、アドリブで観客を笑わせるサービス精神も忘れてはいない。各グループがイベントの感想を述べる際は、MiLKの太智の役をDISH//の大智が横取りする場面も。逆に、DISH//に順番が回ると塩崎が参加したり、リョウガのコメントに柊生がわざととぼけるなど、グループの区別なく仲がいい姿にあったかい気持ちになった。
 リョウガが「EBiDAN、世界に羽ばたくぜ!」と景気よく大声で叫び、キャッチーなナンバー「恋心」を全員参加で歌唱。晴れやかな気持ちのまま「エビライ」ファイナルは大団円を迎えた。各グループがしのぎを削りつつ絆を深めていく先に、きっと世界の扉は開かれる…そんな未来を感じさせる2日間だった。
(橘川有子)

≪セットリスト≫
■M!LK
めちゃモル
Over The Storm

■さとり少年団
WE/GO
夏へダイビング(仮)

■EBiSSH
恋はタイミング
Let's EBiSSH!

■PrizmaX
my girl
yours

■ONE N' ONLY
I'M SWAG

■HONG\O.JP
Just Do It
SUPER BANANA

■DISH//
I Can Hear / DRBスタイル
It's alright / DRBスタイル

■生肉★ドラゴン
ワチャ-ガチャ!(SUPER★DRAGON)
<メンバー>
玲於役:リュウト(HONG\O.JP)、毅役:福本有希(PrizmaX)、ジャン役:橘柊生(DISH//)、颯役:颯斗(さとり少年団)、壮吾役:ジョー(HONG\O.JP)、洸希役:永玖(さとり少年団)、彪馬役:TETTA(EBiSSH)、和哉役:清水大樹(PrizmaX)、楽役:REI(EBiSSH)

■CASH\\
FLAME(DISH//)
<メンバー>
北村匠海役:洸希(SUPER★DRAGON)、矢部昌輝役:塩崎太智(M!LK)、橘柊生役:タカシ(超特急)、泉大智役:玲於(SUPER★DRAGON)

■さくらしめじ
でぃすとーしょん
朝が来る前に
スタートダッシュ

■SUPER★DRAGON
Monster!
ゲットレジャーニー
ゲラゲラ
リマカブロ!
SWEET DEVIL

■超特急
Feel the light
Kiss Me Baby
Burn!
SAY NO
越えてアバンチュール

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