撮影/キムラタカヒロ
超特急/11月14日に3rdアルバム『GOLDEN EPOCH』をリリース
夏に引き続き、この冬もアリーナツアーを開催し、目標だったさいたまスーパーアリーナにも立つ、メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急。シーンの先頭集団で快走し続ける彼らの、ツアーに向けてさらに弾みがつく会心作『GOLDEN EPOCH』が完成した。
遊び心も受け継ぎつつ、メンバーが自ら作詞作曲を手がけるなど音楽的にさらに成熟した今作への思いはひとしお。また、いつものように和気藹々とした雰囲気ながら、怒涛の1年となった2018年を振り返ったとき、普段はあまり見せない赤裸々な本音も飛び出した。成長し続けるからこそ手応えも、そして悩みも抱える6人のリアルを感じとれるインタビューとなった。
(取材・文/橘川有子)
『GOLDEN EPOCH』は僕らの振り幅がどんどん広がっていく中での、カッコいい部分にフィーチャーしたアルバム(タカシ)
――2年ぶりのアルバム『GOLDEN EPOCH』はジャケットのデザインもそうですし、音楽的に洗練された大人っぽい印象ですね?
タクヤ:はい。これまで面白い曲調が多かったので、ある意味で超特急っぽくないアルバムなのかなって思いながら制作してました。カッコいい曲も多いし、“大人な超特急”を魅せられるのかなと思ってます。
タカシ:8号車の中に、僕らがこのままカッコいいオシャレなグループになっていくことを複雑に思う人もいるかもしれませんよね。ただ、超特急がいきなり変わってしまうということではないので安心してほしいってことは言いたくて。僕らの振り幅がどんどん広がっていく中での、カッコいい部分にフィーチャーしたアルバムだと受け止めてもらえたらいいのかなと思います。これまで通り、ダサカッコいい超特急もありつつ、今一度たくさんの方に超特急の音楽を聴いていただくためのアルバムになればいいなと思って制作しました。だから、この3rdアルバムで初めて僕らの音楽に触れてくださった方には、過去の作品を遡って聴くことをすごくオススメしたくて。すると、『GOLDEN EPOCH』はカッコいいけど、「あれ? それだけじゃないんだな」ってびっくりしてもらえると思うんですよ(笑)。
カイ:今年に入ってから特にそう感じていたんですが、音楽的にレベルが上がったというか。いろんな方から曲を提供していただいてもいるので音楽性が広がったと同時に、深みも出せるようになってきたのかなと感じます。曲調も「need you」のようにスケール感もあってカッコいい曲やしっとりしたナンバーもあって、アルバムに、まさかタイ語のタイトルの曲が入ったりするとは想像もできなかった。超特急の幅が広がったなと感じますね。
――「need you」は艶感のある大人っぽい曲。これがリード曲だと知ってやや意外に感じましたが、「カッコいい」に振り切った作品だと聞くと納得ですね。
タカシ:僕自身もこれがアルバムのリード曲って聞いて、すごく大人っぽい曲だなって思ったから新鮮に感じたんですよ。歌う時は何かしら集中しないといい歌にならないんですが、この曲はただ大人っぽいだけじゃなく世界観もしっかりとあるから楽曲に入り込みやすくて歌いやすかったですね。苦戦することなく、楽しみながらレコーディングできました。
ユーキ:ミュージックビデオも今までにないチャレンジがたくさんありました。今回はCGを駆使した作品にすることになったので、僕らほとんどグリーンバックでワイヤーアクションをしながら撮ったんです。実際にはどんな映像になるか、その時は分からず撮っているので、監督の頭の中のイメージを受け取りつつ進めていきました。
カイ
撮影/キムラタカヒロ
撮影/キムラタカヒロ
タクヤ
撮影/キムラタカヒロ
撮影/キムラタカヒロ
――安室奈美恵さんのMVやサマンサタバサのCMなどを手がける安田大地氏が監督したとか?
ユースケ:はい。それぞれが宇宙をテーマに、宇宙船などをイメージしながら撮影しました。撮られてる時はピンとこなかったし(笑)、まだ僕らも観てないけど、すごく壮大な感じに仕上がる予定です!(取材時はまだCG映像が未完成の状態)
ユーキ:撮影する前や撮影中にも絵コンテを見たりするんですけど、無重力感を体験したことがないし、分からないじゃないですか(笑)。メンバーと一緒じゃないから余計にどうしたらいいか戸惑ったし、その分想像力を総動員してやる感じでした。
カイ:そうだね。ダンスシーン以外は個々での撮影だったんですよ。
ユーキ:そっちとは別に、ダンスバージョンのMVも撮ったんですが、その振り付けはコリオグラファーのTAKAHIROさんと僕で担当させてもらいました。CGのバージョンとは全く別物になりましたね。
――新曲が作られるたびに、ダンスのスキルの要求も高くなる印象ですが、今回もハードなダンスに?
リョウガ:そうですね、僕は踊るたびに首が痛みます(笑)。タカシとタクヤは膝が痛んでるんじゃないかと(笑)。
カイ:それだけ聞いたら、全然いいイメージが湧かないよ(笑)。
リョウガ:我が身を多少犠牲にしてでも、伝えたい思いがあるってことですよ。
ユーキは特にそれが強いのだと。
カイ:ユーキ本人も、腕の1、2本はダメになる覚悟で……。
ユーキ:それじゃ踊れなくなっちゃうじゃん(笑)。タイ語のタイトルがついた「コーシエンノイ」(「超特急の食べ鉄 タイ編」テーマ曲)ではまた、新しいコリオグラファーの方に振りを付けてもらったりして。そういう点でも、僕らの新しい面が引き出せる作品になっているのかなって思いますね。
――ユースケさんが作詞作曲した楽曲「8号車との歌」が収録されましたね?
ユースケ:はい、嬉しいです。8号車に届く曲になったと思います。いろんな方から「この曲、やばいね」って言っていただけるので、超特急をアピールできる曲になればいいなと思ってます。
――具体的にどうやって曲を作ったのですか?
ユースケ:文章を書いていたら、それが歌詞っぽくなって作詞できました。この曲は、「超特急です!!!!!!!!」が出来たときに、構想はすでにあって。8号車にしか分からないような曲が欲しいなって思っていたんです。「君」とか「あなた」じゃなく、歌詞に「8号車」って入れたかった。
そして、それをタカシだけじゃなく全員で歌いたいなって思ったんです。
タクヤ:そうなんですよ、僕ら全員がっつり歌ってるんです。
――はい。皆さんの素敵な歌声を拝聴しました。
タクヤ:え、もう聴いたんですか? なんで僕らまだ聴いてないの?
ユースケ:もう(データ音源を)送ってもらってるよ。
タカシ:めっちゃいい感じだよ(笑)。
ユースケ:僕が8号車なら、きっと全員が歌う姿が見たいし、声が聴きたいと思うからみんなに歌ってもらいました。歌割りとか、ボーカルのディレクションみたいなこともやらせていただきました。
ユースケ
撮影/キムラタカヒロ
撮影/キムラタカヒロ
撮影/キムラタカヒロ
――クリエイターとしての能力もメキメキ伸ばしてますね?
ユースケ:いえ、そういうんじゃなくて……。ただ、超特急や8号車への想いがあるだけで、音楽的な素養があるとかじゃないと思います。「8号車との歌」は、最初は「あなた」とかって書いていた普通の歌詞だったんですが、しばらく経ってから「8号車」って書いてある歌詞が欲しいなって。それで全部消して、書き直したんです。
と同時に、最初はタカシだけが歌う曲として考えていたんだけど、そうじゃなくて誰かがピアノを弾いている周りでみんなが歌ってるような曲があるといいなって思うようにもなったんですよ。この曲では、メインダンサー&バックボーカルグループじゃない目線で見てもらえるような曲になればいいなって思いながら書きました。
――レコーディングはいかがでしたか?
カイ:僕のレコーディングはスムーズだったよね?
ユースケ:うん。曲を聴きこんで、ニュアンスもしっかり感じ取ってくれた状態で歌入れしたからね。
カイ:ユースケが書いた曲だから歌いやすかったんだと思います。テンポとかいろいろ気にするところはもちろんあるけど、僕らとユースケは同じ超特急のメンバーだから、分かり合えることがたくさんある。気持ちにないことを歌うんじゃなく、ある意味で自分の中から出てきている言葉を歌う感覚だったから、自然に気持ちを入れて歌うことができました。
リョウガ:僕はまず、歌詞や曲が浮かぶユースケをすごいなって思った。歌詞は僕らが思っていることだから自然と気持ちが分かるというか、気持ちが込められました。これまで何十曲も僕らはパフォーマンスしてきましたが、それらとは違う領域にある存在の曲だなと思いましたね。披露するタイミングを大切にしたいなと思う特別な曲になりましたね。
タカシ:(スマホで初めて「8号車との歌」を聴きながら)ユーキ、めっちゃ歌が上手くなってる!
ユーキ:やめてよ(笑)。
ボイトレとかやってないんだから、上手くなるはずないって。
ユースケ:すごくいい歌だと思うよ。歌い始めはユーキなんですが、それにも意味があって。初代のリーダーがユーキだから、最初に歌ってもらいたいなって思ったし、夢を語る歌詞はカイに歌ってほしくて。
タクヤ:僕はレコーディングで、沼にはまっちゃって。
カイ:2サビね(笑)。
リョウガ:サビはみんな歌うんですよ。
タクヤ:「かけがえのない~」ってところの微妙なメロディがすごく難しくて、えらい時間がかかった。単体では歌えても、「宇宙一の幸せ者」をつけると歌えなかったり。
――お疲れ様でした(笑)。自作の楽曲を自分で歌った感想は?
ユースケ:最初、自分で歌うことに不安もあったんですが、みんなに伝えたい想いが強かったから最終的には楽しかったですね。
タカシ:みんなの声が入った曲を聴いて、めちゃめちゃ新鮮に感じました。歌詞や曲をユースケが作って、みんなが歌う。それ自体が超特急そのものだなって。誰の歌も入っていないデモを聴いた段階で、超特急の想いがガツンと胸に刺さって、この曲を歌えることって幸せなことだなって思いましたね。
――【インタビュー後編】年末のアリーナツアーは超特急の新時代を感じていただけるものにしたい
撮影/キムラタカヒロ
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