■PERFECT VALENTINE 2019
2019.02.11（SUN）at 神奈川・横浜アリーナ
今回で2回目となるニッポン放送主催のイベントライブ『PERFECT VALENTINE 2019』。横浜アリーナに詰めかけた1万人に甘くて胸キュン連続のひとときを贈った。
MCを務めるオリエンタルラジオがキリッとしたスーツ姿で登壇し、「男子から女子に“キュンキュン”を差し上げるバレンタイン」と宣言。藤森慎吾がキャラ全開で「君、きゃわうぃね～」と叫び、会場を盛り上げた。
超特急
トップバッターの命を授かったのは、超特急。大型ビジョンに「YOUR SMILE IS OUR FINAL STATION...」の文字が映し出されると、甲高い歓喜の声がわき上がった。OVERTUREに誘われてメインステージのセット上段に6人が立つシルエットが浮かぶと、ますます場内のボルテージは急上昇。リョウガが「この時間だけでも8号車（超特急ファンの呼称）になって楽しんで！」と呼びかけ、ハイテンションでノリの良い「超えてアバンチュール」へとなだれ込んだ。間奏でカイは「チョコたくさん欲しい」、タクヤは「僕にも一つ」、ユーキは「GIVE ME CHOCOLATE！」と叫ぶなど、女子たちに猛烈アピール。
ユースケは「僕があげる」と逆バレンタインを約束すると、8号車から一層の黄色い声援が送られた。
ユーキが「両手を挙げて振っていただければ楽しめます」とレクチャーした後は、これもライブの定番人気曲「SAY NO」へ。途中で普段は「超特急」を連呼するパートで、「iKONさん」「RADIO FISHさん」に替えて叫ぶなど、共演者へのエールと愛を贈った。
キュートでポップな「My Buddy」の途中からアリーナを周回できる通路へとメンバーが歩みだすと、より距離が縮まった8号車たちは狂喜乱舞。あったかいムードに包まれたかと思いきや、センターステージではクールな「Fashion」で魅了。続く大人っぽいラブソング「need you」では、潜ませていたバラをカイが投げるパフォーマンスやシアトリカルなダンスで女子たちをときめかせた。
MCではいつもの飾らないトークで1万人とコミュニケーション。iKONファンが手にする赤いコンバットと呼ばれるペンライトを見て、イメージカラーが赤のユーキは「（赤が多くて）勝手に浮かれてます」と言い、笑いを誘う一幕も。タカシはメンバーに毎年チョコレートなどのスイーツを手作りするが、ユースケはチョコが食べれないため他のものを贈るというマメさを披露し、女子たちから感心するため息が漏れた。
前向きで心弾む「up to you」で、再び2組に分かれてアリーナを周回。8号車とプリントされたマシュマロを客席に投げ入れるという、サービス満点の演出にみんなが笑顔になった。
メインステージへと戻った6人は加速度のギアを上げた。
「バッタマン！」では、気迫充分のユースケの絶叫が何度も横浜アリーナを凌駕。カオスの中、タカシとユースケがチューをするポーズに8号車が嬉しい悲鳴をあげた。
「最後の曲です。最後まで最高な1日にしましょう」とタクヤが呼びかけ、開放感あふれる「fanfare」へとなだれ込み、超特急のライブパートは多幸感の中で幕を閉じた。
再びMCのオリエンタルラジオが加わり、トークタイムへ。藤森が毎回「バッタマン」の絶叫と変顔をモニターで見て爆笑していると告げると、ユースケはちょっと照れ笑い。
昨年も全く同じ3組でイベントを行い、他でも共演歴があるオリエンタルラジオと超特急はとても仲がいいのだ。トークがバレンタインに話が及ぶと、タカシが堂々と「メンバーがある意味、本命です」と告白。それにつられて、中田敦彦が「俺も藤森にあげようっと」とつぶやくと、藤森から全力で「大丈夫で～す」と断られていた。
メンバーの胸キュン力が測られる企画「超特キューン！キュン、チョコっとドラマ!!」へと移行。カイから順番に自分が引いた紙に書いてあるシチュエーションで、藤森扮する「藤森慎子」に胸キュンの言葉をアドリブで言うことに。
観覧車のてっぺんという王道の場面を引いたカイ。
温泉に二人で入っているシーンというドキドキのシチュエーションを引いたタクヤ。ゾンビに襲われそうな彼女を助けるというSFな状況を引いてしまったユーキなど、個性豊かなコメントが続出。中田による独断で1位を決定。ゾンビから救った彼女に向けて「僕が襲うから」と返したユーキが勝者になった。
iKON
「ここから、爆発する時間です！」と中田の声で、再びライブパートへ。2019年、日本で初のライブとなる7人組ボーイズグループiKONの登場だ。再び会場が暗闇に包まれると、「BLING BLING」のハードなビートが轟いた。
薄暗がりの中に浮かび上がるシルエットは、男っぽくセクシーだ。ラップをつなぎながら、ステージ上段からゆっくりとステップを降りてくる姿もカッコよく様になっている。iKONIC（iKONファンの呼称）のコンバット（ペンライト）を振る手にも力が入る。瞬く間に場内は燃えるような赤で埋め尽くされた。グルーヴに乗り、会場が一つの命ある塊のようにうねりながら躍動する様は圧巻。1万人がジャンプするたびに、文字通り横浜アリーナが激しく揺れた。
リーダーのB.Iがカリスマ感たっぷりに「みんな、手を挙げろ！」と吠えた。人気曲「RHYTHM TA REMIX (Rock Ver.)」へと移ると、のっけからiKONICたちが大声で同じフレーズを口々に唱和し始めた。ラッパーサバイバル番組で優勝した経歴を持つBOBBYの、ハードかつスキルフルなラップが高速でメッセージを鋭く届けたかと思えば、なめらかなフロウで別のメンバーが受けるなど、それぞれのラップやボーカルの個性が確立しているところもiKONの魅力。魅力的で多彩な歌やラップによって、楽曲の世界観が広く、深く表現できるためだ。攻撃的でアグレッシブなナンバーに、1万人の魂が高揚していくのを肌で感じた。
続いてJAYが「盛り上がる準備できましたか！」と呼びかけた。スローなサウンドから激しくエモーショナルなビートへと一気に転じるダイナミックなナンバー「KILLING ME -KR Ver.-」では、JU-NEの艶やかな歌声が会場を包み込んだ。
最初のMCでは「久しぶりだね」とファンとの再会を喜んだ7人。B.Iが挨拶をし、元気いっぱいのSONGは「最後まで遊ぶ準備できてますか」と呼びかけた。日本語が得意なJU-NEは、「昨日はステーキをいっぱい食べたから、顔がパンパンになりました」とマイペースにトークを始めて、「自己紹介で話が長すぎます」とメンバーにたしなめられ、笑いを誘っていた。
バレンタインに話題が及ぶとDKは「チョコはまだ（もらってない）。食べたいなぁ」とおねだりしたかと思えば、JAYは「甘いとろける思い出をプレゼントしたいです」とスイートなコメントでキュンキュンさせた。一方、BOBBYはチョコが嫌いとポロリ。メンバーから「もらえないからでしょう？」と突っ込まれると、小さくうなずくなど微笑ましい一面をのぞかせた。
「僕たちにはプレゼント（の用意）はないけど、僕たちがプレゼントです」とメッセージを贈り大ヒットソング「LOVE SCENARIO」のパフォーマンスへ。昨年大ヒットしたキュートなポップチューンをiKONICたちも大合唱。JU-NEやJAYの伸びやかな歌声がアリーナに優しく響いた。歌の途中で、メインステージからアリーナを周遊する通路へと7人が歩みでると、会場の女子たちの歓声はいよいよマックスに。メロディックな「GOODBYE ROAD -KR Ver.-」をセンターステージで躍動感いっぱいに披露。キャッチーな旋律に合わせて、場内のファンからも歌声が飛び出した。
JAYが「今から遊びたい。みんなジャンプする準備はできましたか」と語りかけ、次の曲へと移ろうとしたところ、あまりに大量の汗にメンバーから笑いとツッコミが入った。こんなラフで親しみやすく、和気藹々とした素顔もまた彼らが多くの人を惹きつけるのだろう。
「ノリノリで楽しい曲を用意しました！」と叫び、「SINOSIJAK REMIX」へ。前向きで気持ちが高まるナンバーに合わせて、再びメンバーは通路へと飛び出した。末っ子キャラのCHANは、キュートな笑顔を浮かべながら、立ち止まったり座り込んだり、客席へと手を振っていた。「DUMB & DUMBER」では打って変わって、攻撃的なビートに乗せBOBBYがセンターステージをいっぱいに使って暴れまわりながらパワフルなラップを決めた。曲の間も通路ではメンバーがそれぞれ自由なペースで、ファンとハイタッチするなどして触れ合いを楽しんでいた。
「最後の曲です」と告げ、ニッポン放送・平昌五輪テーマソングだった心弾むパーティーチューン「B-DAY」へ。客席へ目掛けてウインクを投げるなど、楽しい空気をまとってライブの幕を下ろした。
オリエンタルラジオをMCに迎えたトークセクションでは、藤森が「キュンキュンさせるの、得意ですか？」という問いに「慣れてます」と自信満々に答えたJAY。愛嬌ある振る舞いがなんとも微笑ましい。
企画コーナー「バレンタイン、告白シチュエーション！」では、藤森慎子が再登場。「チョコを受け取ってください」と告白した後に、メンバーが箱の中から引いたキュンキュンするコメントを感情を込めて読み上げるという。
トップバッターは、クールで、実はシャイなところがあるというB.I。戸惑いの表情を浮かべながら「食べていい？ ……（照れながら）うーん、甘い」と優しく語り、ファンを悩殺。JAYは一度引いたくじを読むと、見なかったことに……と箱に戻してしまうという行動に出た。もちろんそんなズルが許されるはずもなく、セリフを読まされたのだが、「嬉しすぎて踊りたくなっちゃう」と言った後、ダンスを披露。どうやら本人は踊るのが恥ずかしかったらしい。
BOBBYは「もしかして味見した？」と言った後に、慎子に歩み寄り唇にソフトタッチ。「唇についてるよ」とつぶやいた。アゴくいに似たその状況に、女子の悲鳴が飛び交った。SONGは自分が引いたコメントに驚いた様子。「お返しに僕のハート、もらってください」と言いながら、ポケットからハートのカードを出してきたではないか。あまりの準備の良さに会場から拍手が。実はJAYのバースデーカードだったらしい。
天真爛漫な明るさを持つDKは、全力で「もらえない！」と拒否した後、「嘘だよーん。嬉しいよー！ ありがとう！」とツンデレを見事に演じ分けた。一方、JU-NEはコメントを読んで「これ、できるの？」とびっくりしながらも、セリフに挑戦。「（にっこりと微笑みながら）ありがとう。でもチョコよりも……（ため息をついて）先に君を食べたいな」と大いに照れながら告白。メンバーからかなりからかわれていた。
トリを務めるCHANが、セリフを読みながら難しいなぁと困り顔を浮かべると、リーダーのB.Iがこっそりアドバイスしていた。それを聞いて勇気が湧いたのか、本番では「これ、本命だと思ってもいいよね?!」と堂々と述べて、1万人をキュンキュンさせたのだった。
ここでも中田が独断で勝者を決めた結果、大胆なセリフに挑んだJU-NEが優勝した。
ラストのRADIO FISHを迎える前に、再び超特急が女子たちにキュンキュンを届ける「超特急バレンタイン・パレード」を敢行。2手に分かれてサイン入りのカラーボールを会場のあちこちに投げ入れ、和やかなムードを作り上げた。
【プレゼント】iKON 直筆サイン入りポラを1名様にプレゼント!!
RADIO FISH
イベントの最後を飾るRADIO FISHが登場。クールなエレクトロダンスチューンに乗せ、SHINGOの張りのあるボーカルや鋭いラップが踊る。「Make ya groove」では御神体であるNAKATAがサックスを熱っぽくプレイ。大ヒットナンバー「Perfect human」を会場のオーディエンスも合唱して楽しんだ。
MCではさすがお笑いコンビと思わせるテンポの良さで笑いを誘いながら、パフォーマンスではメッセージ性とエンタテイメント性を備える世界観を展開。「東京大革命」でNAKATAが黒いマントを翻す姿は、どこぞの映画のワンシーンを思わせた。
「黄金時代」を歌いはじたところに、超特急のユーキが「ちょっと待った！」と叫び、ユースケは「今年も一緒に何かやりたいです」とコラボを提案。両者ががっつり組んで「NEW GOD」をパフォーマンスすることに。ダンスはもちろん歌パートの連携もバッチリで、ここでも2組の相性の良さを見せていた。
ライブパフォーマンスが全て終わると、ステージで3組がようやく一堂に会した。ユースケは「皆さんに会えて嬉しかったです。来年はiKONさんともコラボしたい」と希望を語り、JAYも「一緒にバレンタインを送れて嬉しかったです。また来年も参加できたら」と応えた。「本当にありがとうございます。日本でのライブは本当にいつも楽しいです」とJU-NEは笑顔を輝かせた。そんなiKONは2月27日にアルバム『NEW KIDS』をリリースし、4月からは『iKON FAN MEETING 2019』を行う。今から再会が待ち遠しいところだ。
一方、超特急は3月27日に『BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH AT SAITAMA SUPER ARENA』をリリース。4月からは全国ツアー「BULLET TRAIN SPRING/SUMMER TOUR 2019 『EUPHORIA 〜Breakthrough, The Six Brave Stars〜』」を開催。こちらもとどまることを知らずに突っ走る。
もし来年も同じ3組でこのイベントが開催されたら……。さらにスケールアップしたグループ同士の爽やかで華やかなライブバトルで、きっと身も心もとろけさせることだろう。
（取材・文／橘川有子）
セットリスト
■超特急
Overture
1. 超えてアバンチュール
2. SAY NO
3. My Buddy
4. Fashion
5. need you
6. up to you
7. バッタマン！
8. Burn!
9. fanfare
■iKON
1. BLING BLING
2. RHYTHM TA REMIX（Rock Ver.）
3. KILLING ME -KR Ver.-
4. LOVE SCENARIO
5. GOODBYE ROAD -KR Ver.-
6. SINOSIJAK REMIX
7. DUMB & DUMBER
8. B-DAY
■RADIO FISH
1. Make ya groove
2. Ultra tiger
3. Perfect human
4. No'55
5. 東京大革命
6. NEW GOD（feat.超特急）
7. burning festival
■『PERFECT VALENTINE 2019』特設サイト
■超特急 オフィシャルサイト
■iKON オフィシャルサイト
■RADIO FISH オフィシャルサイト
