連続テレビ小説「なつぞら」 
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
「なつぞら」144話。オープニングが「大草原の少女ソラ」そして千遥が!

第24週「なつよ、この十勝でアニメを」144話(9月14日・土 放送 演出・村山峻平)視聴記録


オープニングとつながった
日曜よる、ミルコスまんが広場「大草原の少女ソラ」がはじまった。
東京で十勝で帯広でみんなテレビにかじりつく。亜矢美(山口智子)はカスミねえさん(戸田恵子)の歌に大喜び。

オープニングはドラマのオープニングで、おお、となる。ただ、少女のほっぺが「ソラ」の設定のように赤くなっているところが違う。

そのままほっぺの赤くないオープニングがはじまって、ソラ第一回。
洪水で住む場所を追われたソラの一家は馬車で新天地を求めて旅に出る。その途中、少年レイと出会う。洪水で家族を失ったレイをソラの一家は家族の一員に迎える。
ある日レイとソラは暴れ牛に追いかけられて……。

牛大暴れシーンは神地(染谷将太)が原画を描いたところ。
「おー」と声を出し、暴れ牛を止めるソラは、この間、優に近づいた牛を留めたなつ(広瀬すず)を思い出させる。やっぱりアニメだとメリハリがあって少女が大きな牛を止めるハラハラ感とたくましさが強調された。
人間の演技は自然なほうがいいと言われたりもするが、アニメの動きを描くように誇張することもときには大事だったりすると思わされた場面。

牛になめられ震えるレイの場面は下山(川島明)が描いた。
その場面で泰樹(草刈正雄)は笑う。
そして、エンディング。

東洋動画で仲さん(井浦新)がひとりオンエアを見て、微笑みながら、馬とリスの絵を描く(なぜか若干手塚調)。牛とリスじゃなくて馬なのがなんかいい。仲さんもマコプロに行ってほしかったけど、どこにも属さず飄々としている感じが井浦新には似合い、何を考えているかわからないまま誰ともつるまずポツンとひとりでいても、画が保ってしまう。スナフキンみたいな人。

とはいえ、この人のアニメとのかかわり合いの物語を独立して見てみたかったなー。

なつと坂場(中川大志)はオンエアを見ながら、ときどき、優の表情を見ている。優は集中して見て楽しんだようだった。もっとも他人に気を使って言動を変えるのは番長とのエピソードで描かれていたので、両親に忖度しているのではとも疑ってしまうが、ここは素直に楽しんだようだ。そんなことより、坂場と優の仲良さそうなこと。いっしょに洗濯物を畳んでいるところなどとてもいい雰囲気が漂っていた。


オンエア後、富士子(松嶋菜々子)が電話してきて、じいちゃんも楽しんでたと聞いてなつは安堵。
だがしかし、世間的な評判はいまひとつだった。視聴率が芳しくなく、話が地味過ぎたとテレビ局の人に言われてしまう。
麻子(貫地谷しほり)の様子を、会社のそばで出前の人とのやりとりで見せるところがいい。素っ気ないときはふさいでいて、声をかけるときは機嫌がよい。
それでも信念を貫いて制作に励んでいると、次第に人気が出て来た。
家族で見られる良質な番組として評価が上がってきた。これからますます頑張るために、茜(渡辺麻友)が参加。力強い仲間を得て、作業が続く。

ある日、作業中、会社に入る路地裏に、ひとりの少女(粟野咲莉)が迷い込んで来た。その子は「ソラ」が大好きで、ここでアニメを作ってると知ってこっそり見に来たのだ。麻子は嬉しくなって会社のなかに呼んで、セル画をプレゼントする。
なつが仲さんからセル画をもらったことを思い出させる場面だ。
少女のなまえは「千夏」。名前と顔に何かを感じて、帰っていく千夏をなつが追いかけると、そこにいたのは千遥(清原果耶)だった。
衝撃の再会!

粟野咲莉は、なつの子供時代を演じていたが、すっかり成長していて、衣装や髪型も違うからか、別人に見える。「ソラが大好きです」の喋り方なんてものすごく大人っぽい。
あと二週!

力作「大草原の少女ソラ」のスタッフは以下

ソラのタイトルバック 約60秒
エンディング 約10秒
24週分 約150秒

演出・絵コンテ:刈谷仁美
演出協力 石田祐康 益山亮司 丹羽弘美
作画監督 刈谷仁美
キャラクターデザイン 刈谷仁美
撮影小道具原画・動画作成 刈谷仁美 丹羽弘美 伊奈透光 舘野仁美
なつ手元吹き替え 丹羽弘美
神地・下山手元吹き替え 伊奈透光
原画 佐藤好春(日本アニメーション)
    才田俊次(オープロダクション)
    石田祐康(スタジオコロリド)
    柴田由香
    丹羽弘美(レイデュース)
    刈谷仁美
動画 日本アニメーション
美術監督 藤野真里
美術監修 秋山健太郎
背景美術 スタジオパブロ
色指定  今泉ひろみ
仕上げ  ライトフット
撮影監督 泉津井陽一

【第25週あらすじ】「なつよ、千遥よ、咲太郎よ」 9月16日〜21日


ある日突然、生き別れた妹・千遥(清原果耶)が娘(粟野咲莉)を連れて、なつのアニメ会社を訪ねてくる。娘がアニメ「大草原の少女ソラ」の大ファンだというのだ。28年ぶりに千遥と再会したなつは感極まるが、嫁ぎ先に生い立ちを秘密にしている千遥は、あいさつするとすぐに帰ろうとする。引き止めるなつに、千遥は神楽坂の小料理屋で働いていると明かし、お客としてなら来てもいいと言う。後日、咲太郎(岡田将生)、光子(比嘉愛未)、信哉(工藤阿須加)と店に入ると、出迎えたのは板前姿の千遥だった。千遥の料理を口にすると、なつたちは料理人だった父の懐かしい味を思い出す。

第145回 あらすじ 9月16日(月)


日曜日のマコプロダクションでも忙しなく働くなつ(広瀬すず)の前に、千遥(清原果耶)とその娘、千夏(粟野咲莉)が現れた。「大草原の少女ソラ」のファンだという千夏に、麻子(貫地谷しほり)がソラのセル画をあげるも、足早に会社を去ろうとする千遥。なつのことは千夏には何も話していないのだと言う。今どうしてるのかと聞くなつに、千遥は神楽坂の料理屋で働いているので、お客として一度来てほしいと言い残して去り…。
「なつぞら」144話。オープニングが「大草原の少女ソラ」そして千遥が!

「なつぞら」144話。オープニングが「大草原の少女ソラ」そして千遥が!

第146回 あらすじ 9月17日(火)


マコプロを訪ねてきた千遥(清原果耶)と再会したなつ(広瀬すず)。千遥の働いている神楽坂のお店「杉の子」にお客としてきて欲しいと言われ、咲太郎(岡田将生)と光子(比嘉愛未)と信哉(工藤阿須加)と明美(鳴海唯)とともにお店を訪ねる。千遥の事情を知っているなつ達は、皆初めて会うお客として接し、店員の上田(助川隆隆)と自分たちのこれまでの話を語らう。千遥は料理を作りながら、なつ達の話に耳を傾けて…。
(木俣冬)

登場人物とキャスト 登場順


奥原なつ 広瀬すず 幼少期 粟野咲莉…主人公。戦争で父母を亡くし、兄と妹と別れ、剛男に連れられて北海道に引き取られてきた。生活を保障してもらう代わりに酪農の手伝いをする。父の描いた家族の絵を大切にもっている。生きるために感情を押し殺してきたが、柴田家、とりわけ泰樹と触れ合うことで、素直に感情を出せるようになっていく。これからは酪農の時代だと考え、十勝農業高校で学んでいる。演劇部に入る。
高校卒業後、アニメーターを目指して東京に出てくる。
佐々岡信哉 工藤阿須加 幼少期 三谷麟太郎…空襲のとき、なつを助ける。孤児院で働きながら勉強している。
柴田剛男 藤木直人…柴田家の婿養子。なつの父の戦友で、戦災孤児となったなつを十勝に連れて来た。妻を「ふじこちゃん」と呼ぶときがある。1955年時点では音問別農協組合で働いている。
柴田富士子 松嶋菜々子…剛男の妻。開拓で苦労してきたので、ひとに優しい。
柴田照男 清原翔(13 回から) 幼少期 岡島遼太郎…柴田家長男。搾乳をさせてもらえない代わりに薪割りを頑張っていたが、なつが来たことを機にようやく搾乳させてもらえた。
柴田夕見子 福地桃子(13回から)幼少期 荒川梨杏…柴田家長女。牛乳嫌い。同い年のなつに嫉妬を覚えたが、剛男に説得されてなつを受け入れる。勉強ばかりして家の手伝いを全然しない。
柴田明美 平尾菜々花(13回から) 幼少期 吉田萌果…柴田家次女。
柴田泰樹 草刈正雄…柴田家当主。頑固者で幼いなつにも容赦なく厳しく接するが、意地悪ではなく、彼の人生哲学に基づいたもの。他人に頼らず己の力で人生を切り拓くことを心情としている。甘いものが好き。
なつをほんとうの家族にしたいと願い、照男と結婚させようとする。
奥原咲太郎 幼少期 渡邉蒼…なつの兄。タップダンスが得意で、米兵にかわいがられていた。孤児院を出て新宿で亜矢美に助けられ、ムーラン・ルージュを経て、浅草の劇場で働いていたが、盗み濡れ衣を着せられ捕まってしまう。
奥原千遥 幼少期 田中乃愛…なつの妹。親戚に引き取られている。

2回
焼け跡にいたおばあさん北林早苗…情にほだされなつたちに食べ物を分ける。演じている北林は朝ドラ第1作め「娘と私」の娘・麻里の少女時代役を演じた。
戸村悠吉小林隆…柴田牧場で働いている。貧しい開拓団の八男に生まれ、幼い頃に奉公に出され、泰樹に世話になった恩を感じて尽している。
戸村菊介音尾琢真…悠吉の息子。嫁募集中。

4回
小畑とよ 高畑淳子…帯広在住。泰樹の昔なじみ。口の減らない元気な人。
小畑雪之助 安田顕…とよの息子。菓子店・雪月の店主。菓子作りに情熱を注ぐ。
小畑妙子 仙道敦子…雪之助の妻。
小畑雪次郎 山田裕貴(13回から登場) 幼少期 吉成翔太郎…雪之助、妙子の長男。十勝農業高校に通っている。演劇部。高校卒業後、川村屋に修業に出る。

5回
山田天陽 吉沢亮 幼少期 荒井雄斗…音問別小学校でなつと同級生になる。東京からやって来た。馬が好き。農業をしながら絵を描いている。
大作 増田怜雄…音問別小学校の生徒。
実幸 鈴木翼…音問別小学校の生徒。
さち 伍藤はのん…音問別小学校の生徒。
山田正治 戸次重幸…天陽の父。東京から北海道にやって来たが土地が悪く、農業ができず、郵便局で働いている。泰樹の協力を得て、土地を蘇らせる。

8回
山田陽平 (31話から)犬飼貴丈 幼少期 市村涼風…天陽の兄。絵がうまい。東京で芸大に通いながらアニメの美術の仕事をしている。なつに絵画の道具を贈った。東洋動画に就職。

9回
なつの父 内村光良…日本橋で料理人をしていた。絵が上手。家族のことを思いながら戦死した。

10回
花村和子 岩崎ひろみ…音問別小学校の教師。 
校長先生 大塚洋…音問別小学校の校長先生。
山田タミ 小林綾子…天陽の母。

13回
居村良子 富田望生…十勝農業高校の生徒。演劇部に入り衣裳を担当する。「白蛇伝説」のラスト、白蛇として登場し喝采を浴びる。
村松 近江谷太朗…柴田牧場と長い付き合いのあるメーカーの人物。奥様封筒をもってくる。

倉田隆一 柄本佑…十勝農業高校の国語の先生。演劇部の顧問。「魂」が口癖。なつの問題、十勝の伝承を交えて「白蛇伝説」の台本を書く。

14回
田辺政人 宇梶剛士…音問別農協組合組合長。農協で一手に酪農事業をとりまとめ十勝を酪農王国にしたいと考えている。 

19回
門倉努 板橋駿谷 …十勝農業高校の番長。クマとサケを争った逸話をもつ。演劇部に入り、村長役を略奪する。
高木勇二 重岡漠 …十勝農業高校演劇部。メガネ。門倉に役をとられてしまう。
石川和男 長友郁真…十勝農業高校演劇部。
橋上孝三 山下真人…十勝農業高校演劇部。

21回
太田繁吉 ノブ(千鳥)…十勝農業高校の教師。ヤギのチーズは牛より「クセがすごい」と言う。

27回
前島光子 比嘉愛未… 川村屋のマダム
野上健也 近藤芳正… 川村屋のギャルソン
茂木一貞 リリー・フランキー… 角筈屋社長
煙カスミ 戸田恵子… 歌手。クラブメランコリーの看板。ムーラン・ルージュにいた。
三橋佐知子 水谷果穂…川村屋の店員。川村屋社員寮でなつと同室に。咲太郎を「同志」と思っている。
土間レミ子 藤本沙紀…カスミのいるクラブの店員。咲太郎のことが好き。「真心を一晩貸したままだから」返してほしいと思っている。

28回
島貫健太  岩谷健司
ローズマリー  エリザベス・マリー…浅草の踊り子

30回
藤田正士 辻萬長  親分
松井新平 有薗芳記 …浅草の芸人
岸川亜矢美 山口智子 …元ムーランルージュの踊り子。咲太郎を助けた。

31回
下山克己 川島明 …新人アニメーター
仲努 井浦新 … 実力派アニメーター

37回
阿川弥市郎 中原丈雄 … 東京から北海道に移住。彫刻で生計を立てている。
阿川砂良 北乃きい… 弥市郎の娘。

44回
杉本平助 陰山泰… 川村屋の料理長

45回
蘭子 鈴木杏樹… 劇団の女優
虻田登志夫栗原英雄… 劇団の俳優

49回
井戸原昇 小手伸也… 東洋動画アニメーター

55回

森田桃代 伊原六花…仕上げ課の先輩、といっても年齢はなつと同じで19歳。あだ名は「モモッチ」
山根孝雄 ドロンズ石本…仕上げ課のえらい人。
石井富子 梅舟惟永…仕上げ課のベテラン。といってもまだ30歳。
大沢麻子 貫地谷しほり…原画スタッフセカンド。周囲に一目置かれている才能あるアニメーター。
おしゃれしているなつを敵視している。
堀内幸正田村健太郎…動画スタッフ 芸大出身で、線画のきれいさには定評がある。

58回
露木重彦木下ほうか…演出家、第一製作課長
山川周三郎古屋隆太…東洋動画スタジオ所長

66回
泉千恵
岡部たかし
池間夏海


脚本:大森寿美男
演出:木村隆文 田中正ほか
音楽:橋本由香利
キャスト:広瀬すず 松嶋菜々子 藤木直人 岡田将生 比嘉愛未 工藤阿須加 吉沢亮 安田顕 仙道敦子 音尾琢真 戸次重幸 山口智子 柄本佑 小林綾子 高畑淳子 草刈正雄ほか
語り:内村光良
主題歌:スピッツ「優しいあの子」
題字:刈谷仁美
タイトルバック:刈谷仁美  舘野仁美 藤野真里 秋山健太郎 今泉ひろみ 泉津井陽一
アニメーション時代考証:小田部羊一 
アニメーション監修:舘野仁美
アニメーション制作:ササユリ 東映アニメーション

制作統括:磯智明 福岡利武