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二・二六事件はどう描かれてきたか更に検証「パトレイバー」にも登場した事件のイメージ

       
北一輝は前編でとりあげた『叛乱』をはじめ、映画にもたびたび登場してきた。なかでも意外な出方をするのが、鈴木清順監督の『けんかえれじい』(1966年)である。主人公の中学生・南部麒六(高橋英樹)はケンカに明け暮れるなか、ある日、会津若松の行きつけのカフェで、女給の俳句の師匠だという男と出会う。それが北一輝だった。その雰囲気にただならぬものを感じた麒六は、その後、二・二六事件の報に接し、指名手配写真で男の正体を知るや、いても立ってもいられず、そのまま汽車で東京に向かう。このラストは、鈴木隆の原作小説にも新藤兼人の脚本にもなく、監督の鈴木清順が独自に付け足したものであった。
二・二六事件はどう描かれてきたか更に検証「パトレイバー」にも登場した事件のイメージ
押井守も『パトレイバー』でオマージュを捧げた鈴木清順監督の映画『けんかえれじい』

テレビドラマで描かれた二・二六事件


前出の『脱出』と同じく、二・二六事件を襲撃される側から描いた映像作品としてはほかに、TBSで放送されたスペシャルドラマ『熱い嵐』がある。これは高橋是清の生涯を森繁久彌の主演で描いたもので、高橋の44回目の命日となる1979年2月26日に放送された。終盤では、高橋が大蔵大臣として軍事予算の追加を求める陸軍と対立、青年将校が不穏な動きを見せるなか、側近たちから不測の事態に備えるよう進言されるも突っぱね、けっしてひるまない姿が印象に残る。主演の森繁は高橋にそっくりだった。

これと前後して、二・二六事件から40年が経った1976年にはNHKでも『妻たちの2・26事件』というドラマが放送されている。いまのところソフト化も、NHKアーカイブスでの公開などもしておらず、こちらは観ることがかなわなかった。

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