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朝ドラ『おちょやん』初めての接吻と生き別れた弟との再会に激しく心揺れる千代(杉咲花)

       
というか、千代こそがそのポジションを任されて然るべきなのだ。今後の千代の成長に期待したい。お酒を飲んだあとの「ごお〜」というセリフの言い回しが良かった。

朝ドラ『おちょやん』初めての接吻と生き別れた弟との再会に激しく心揺れる千代(杉咲花)
写真提供/NHK

一平の想い

昭和初期、いま以上に人前で接吻することはとても破廉恥なことだった。キスの翻訳「接吻」という言葉は広辞苑によると幕末にできたそうだ。江戸時代までは「口吸い」で、行為としては一般的ではなかった。明治になって西洋文化が入ってきたことで、キスも徐々に一般に浸透していくのである。

だから、この時代は、舞台上でキスするのは言語道断。一平は、熊田(西川忠志)天晴(渋谷天笑)とともに警察の取り調べを受ける。

「俺はそないなほんまのことを芝居にしたいんや。つらいことも恥ずかしいことも目そらさんと、みんな芝居にする。そないしたらな、悲しいけど、どっか滑稽な人の生きざまいうもんが見えてくんねん。俺はそないな新しい喜劇を作りたいんや」とバカ正直に熱く主張する一平。そんなこと言ったら、収まるものも収まらないが、そこはドラマ。なぜか、警察も大目に見てくれて、公演はそのまま続けていいことに。

ヨシヲ、登場

一平の熱い想いは若さゆえの独り相撲である。自分のやりたいことのために千代を犠牲にしている。

「千代ちゃんのはじめてのの接吻さらしもんにしよってんもんなあ」と千之助(星田英利)がまた余計なことを言う。千代を気遣っているようで千代をからかっているいけずである。

千代はそんなことたいしたことないと強がるが(ここでまた猫のSE)、それは、彼女がいままで接吻をしたことがないと思われるのが恥ずかしいからで……。

そして一平は、なんかんだ言って、「ほんまのことを芝居にしたいんや」と言うだけあって、「おまえをもう離さへんで」というセリフと接吻という行為は、千代への一平の本音なんだろうなあとも思う。普段は言えずに心のなかで抱えていることが芝居のなかではできるのだ。まったく一平は面倒くさい人物である。

もやもやを抱えながら、一平と路地を歩く千代。「はじめてのせっぷん」とうつむいて噛みしめるときのトーンが乙女らしい。そこへ「ようも姉やんを傷物にしてくれたな」とヨシヲが一平に殴りかかってきた。

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おちょやん

おちょやん

NHK「連続テレビ小説」第103作目の作品。女優の道にすべてを懸ける杉咲花演じるヒロインが、喜劇界のプリンスと結婚。昭和の激動の時代に、大家族のような劇団生活を経て、自分らしい生き方と居場所を見つけていく。2020年11月30日~放送中。

2021年2月23日のレビュー記事

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