進化する自動車軽量化技術。新日鉄住金に続き神戸製鋼所「ホットスタンプ」参入

進化する自動車軽量化技術。新日鉄住金に続き神戸製鋼所「ホットスタンプ」参入

 自動車を軽量化する鋼板に新しい選択肢が広がる。加熱してプレスすることで強度が出る「ホットスタンプ(熱間プレス)材」と呼ばれる鋼板で、神戸製鋼所が新たにこの分野に参入した。


 自動車の骨格を作っているボディモノコック部材の随所に高張力鋼板(ハイテン鋼)が使用されているが、鋼板を加熱して特殊加工して作られた超高張力鋼板が「ホットスタンプ材」だ。この超高張力鋼板は一般的な鋼板と比較して、約4~5倍の引張強度を持っており、板の厚みを薄くしても通常の鋼板を凌ぐ強度が得られる。


 日本でこれまで実質的に唯一、量産していた新日鉄住金も今後の需要増を見越し生産能力を約2割高める予定だ。自動車の燃費向上や、運動性能アップに欠かせないのが軽量化だ。そのため自動車のシャシーやボディにアルミニウムや炭素繊維など非鉄素材の採用が広がるなか、鉄鋼各社は一般的な鋼板でもハイテン(高張力鋼板)でもない「第3の鋼板」を品揃えして対抗する。


 新日鉄住金によれば、従来から行なわれている高張力鋼板を冷間でプレス加工して車体構造部品を製造する方法では、使用する鋼板が高強度になるほど、プレス加工時に発生した応力が金型から外される際に解放され、弾性変形する現象(スプリングバック)が起こり、寸法精度不良が生じる問題があった。


 が、ホットスタンプ技術は、このような問題を解決し、さらに強度の高い部品を製造するための技術だ。鋼板を約900℃に加熱して軟質化させた状態でプレス加工を行ない、同時に金型との接触に伴う冷却効果(接触冷却)により焼き入れを強化することで、引張強さと良好な部品の寸法精度を実現するという。


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