ビール大手シェア争いの鍵となる新ジャンル

 景気低迷による節約志向、少子高齢化、さらには消費者の嗜好が多様化してきたことなどにより、2010年の国内におけるビール類飲料の販売数は6年連続で過去最低の数字となった。低価格の「第3のビール」がシェア3割を超え、新ジャンルが伸びているものの、業界全体では縮小傾向に向かう流れを止めることができなかったようだ。そんな中、2011年に入って、大手4社はそれぞれ、定番商品の強化や新商品投入を発表するなど、新たな方針を打ち出している。

 昨年、「エビスブランド」で前年比13%増の1200万ケースビを販売し、ビール類計でも前年比0.8%増の5510万ケース(大瓶換算)を達成したサッポロビール(サッポロホールディングス <2501> )の寺坂史明社長は、2011年のマーケティング方針説明会にて「ビール類ではエビスなど基軸3本柱に集中し、各ブランドの価値をしっかり固めたい。あわせて成長分野のノンアルコール飲料とRTDで独自の商品提案を行っていく」と語った。同社は新ジャンルで期間限定の新商品の発売を予定しているほか、3月下旬に計画している「ドラフトワン」のリニューアル時に価格引き下げに踏み切る方針で、低価格志向を強める消費者を取り込んでいく考えだ。2011年は、ビール類トータルでは年間で前年比2.3%増となる5635万ケースの販売を計画しているという。

 「ザ・プレミアム・モルツ」の年間販売数量が7年連続で過去最高を更新したサントリーも、「糖質ゼロ」という機能を新ジャンルに持たせた新製品を市場に投入し、拡大する新ジャンルの販売強化を図る。第3のビール市場では無敵を誇る「のどごし生」を主力商品として持つキリンビール(サッポロホールディングス <2503> )も、女性を意識したデザインをあしらい、飲みやすさを追求した新商品を今春に投入し、ラインナップの充実を図っていく方針だ。2年ぶりに業界シェアトップの座を奪還したアサヒビール <2502> も人気の「クリアアサヒ」を中心とした新ジャンル販売強化に注力する姿勢を見せている。

 一時の勢いはないものの、まだ堅調な伸びを見せている「第3のビール」の存在が、2011年もビール業界における主導権争いの鍵を担うことになりそうだ。

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