『アメリカン・アニマルズ』公開前に見ておきたいアホな実話犯罪映画5選+1

実際に起きた大学生グループによる図書館からの希少本強奪事件の顛末を描いた話題作『アメリカン・アニマルズ』が5月17日から公開される。 スタイリッシュな犯罪映画などではなく馬鹿な若者たちの行き当たりばったりの犯罪を描く作品だ。 本記事では同じようなアホな犯罪実話を扱った映画をご紹介したい。

1.『ペイン&ゲイン 史上最悪の一攫千金』

『アメリカン・アニマルズ』公開前に見ておきたいアホな実話犯罪映画5選+1

あらすじ

マイアミで暮らすダニエルは、筋トレだけが生きがいの冴えないスポーツジムのトレーナー。そんな自分の人生に嫌気が差したダニエルは、ジムの常連客である裕福なビジネスマンの誘拐を企む。同僚のエイドリアンや前科者のポールらと組んで計画を実行に移し、なんとか大金を奪うことに成功したダニエルだったが、そんな彼らの前に秘密捜査官が現われ……。

出典元:https://eiga.com/movie/78656/

マイアミ・ニュー・タイムズに掲載された90年代に起きた実際の誘拐殺人事件についてのルポを元に映画化した作品。

監督はあの大味超大作でお馴染みのマイケル・ベイだが、これが見事に皮肉で笑える犯罪映画になっている。

筋肉だけが取り柄の男たちがマッチョイズムにとりつかれ、自分より貧弱なのに金を持っている奴らから金を奪うことを計画するのだが、しょせんそんな連中のすることだから計画はガタガタで、最初は誘拐して脅迫だけする予定のはずの犯罪がどんどん泥沼にはまっていく。

マーク・ウォールバーグやドウェイン・ジョンソンら筋肉が売りの俳優が嬉々として馬鹿な男たちを演じているのも見もの。

マイケル・ベイお馴染みのギラギラしたクラブの映像や爆発する車をバックにあるく男たちなどキメキメの画が出てきてもいつもと違って全くかっこよくならないように描いているのも面白い。

信じられないくらい馬鹿な顛末を迎える事件の映画だが、ただ笑えるだけじゃなくて社会でくすぶっている人間たちすべてに刺さる作品だ。

自分の人生を勝ち組負け組で考えて他人をねたむことの不毛さも良くわかる。

2.『全員死刑』

全員死刑

『アメリカン・アニマルズ』公開前に見ておきたいアホな実話犯罪映画5選+1

2017年11月18日より全国にて公開

2017年/日本/98分

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あらすじ
情緒不安定なヤクザ組長の父・テツジ(六平直政)とヒステリックな母・ナオミ(入絵加奈子)を持つタカノリは、借金を抱え困窮した家族を守るため、兄・サトシ(毎熊克哉)と一緒に近所の資産家一家から現金を強奪しようとする。しかし後手後手に回ったうえに一家の息子を殺害。一人殺すなら全員殺すも同じこととばかりに、タカノリの一家は家族のためと言いながら無謀で狂気じみた人間狩りを繰り広げる。

出典元:https://eiga-board.com/movies/88230

『孤高の遠吠え』でセンセーショナルなデビューをした小林勇貴監督の商業デビュー作品。
2004年に福岡県大牟田市で起きたヤクザの一家4人が共謀で知人一家3人とその友人1人を殺害し、犯人家族全員が死刑を求刑された実際の事件のルポ『我が一家全員死刑』を舞台を監督の出身地・静岡県富士宮市に変えて映画化したブラックコメディ。

こちらもアホで行き当たりばったりな犯罪計画が破綻していくさまが描かれるが、この事件で実際に手を下す役をやらされるのは次男のみ。自分だけ損な役回りの彼が罪の意識と家族に対する怒りをため込み徐々に精神が崩壊していくさまもスリリングに描かれる。

ほとんど動物のように行き当たりばったりに生きる連中の怖さと馬鹿さがこれでもかと描かれ、爆笑しながらも時にゾッとさせられ、最後にはぐったり疲れる一作だ。

3.『狼たちの午後』

狼たちの午後

『アメリカン・アニマルズ』公開前に見ておきたいアホな実話犯罪映画5選+1

原題 :Dog Day Afternoon

1976年3月13日より全国にて公開

1975年/アメリカ/0分

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あらすじ

1972年8月22日。ニューヨークは36度といううだるような暑さだった。その日の2時57分、ブルックリン三番街のチェイス・マンハッタン銀行支店に3人の強盗が押し入った。強盗は10分もあれば済むはずだった。だが3人の1人、ロビーがおじけづき、仲間をぬけた。しかし、ソニー(アル・パチーノ)とサル(ジョン・カザール)にとってそれ以上に予想外だったのは、銀行の収入金が既に本社に送られた後だったことだ。残された1100ドルの金を前に途方に暮れるソニーのもとに突然、警察から電話が入った。銀行は完全に包囲されているから、武器を捨てて出てこいというのだ。事態は急変した。警官とFBI捜査官250人を超す大包囲網の中で、追いつめられた平凡な2人の男は牙をむいた。銀行員9人を人質としたのだ。3時10分を少し廻ったところだ。つめかけるヤジ馬、報道陣の中でモレッティ刑事(チャールズ・ダーニング)の必死の説得が行われた。だが時間は無駄に流れていった。ソニーたちの説得に昇進をかけるモレッティの心をよそに、すべて2人の言いなりになければならない警察側とTV報道のインタビューに応える狂人側という状態で、次第にソニーとサルは群衆たちから英雄視され始めた。

出典元:https://eiga-board.com/movies/1305

1975年公開の名作。『12人の怒れる男』の名匠シドニー・ルメット監督の代表作の一つ。

1972年8月22日、ニューヨークのブルックリンで起きた銀行強盗事件が元の映画。

こちらは笑える要素は少なくシリアスな内容だが、最初は3人だった強盗犯が序盤で1人怖気づいて逃げてしまうなどグダグダさは中々のもの。

何でこんなことに・・・という犯人の気持ちを追体験できるくらいアルパチーノの演技やルメットの演出が素晴らしい。

また人質が犯人と奇妙な連帯感を結んでしまういわゆる”ストックホルム症候群”の典型例が映画の中で見られる。

4.『日本で一番悪い奴ら』

日本で一番悪い奴ら

『アメリカン・アニマルズ』公開前に見ておきたいアホな実話犯罪映画5選+1

2016年6月25日より全国にて公開

2016年/日本/135分

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あらすじ
大学柔道部での腕を買われ北海道警察に勧誘された諸星要一(綾野剛)は26歳で北海道警察本部の刑事となるが、捜査も事務も満足にできず、周囲から邪魔者扱いされる。署内でも抜きんでた捜査能力を発揮する刑事・村井定夫(ピエール瀧)は諸星に、刑事が認められるには犯人を挙げて点数を稼ぐことが必要、そのためには協力者=S(スパイ)を作れ、と説く。諸星は自分の名刺をばら撒き、内通を得て暴力団組員を覚せい剤・拳銃所持で逮捕する。その功績で本部長賞を授与されるが、令状のない違法捜査に暴力団側が激怒する。幹部の黒岩勝典(中村獅童)と面会した諸星は無鉄砲な性分を買われ兄弟盃を交わし、黒岩が諸星のSとなる。諸星は31歳で札幌中央署暴力犯係(マル暴)に異動し、ロシア語が堪能な山辺太郎(YOUNG DAIS)を黒岩から紹介される。さらに太郎からロシアルートの拳銃横流しに精通するパキスタン人アクラム・ラシード(植野行雄)を紹介され、共にSとして付き合う。要人への銃撃事件の増加に伴い道警本部に銃器対策課が新設され、諸星は第二係長を拝命する。新設部署の面子のため手っ取り早く拳銃の摘発をしたいと上司に相談されると、所持者不明の銃をコインロッカーに入れて摘発を偽装する。これをきっかけに摘発手段はエスカレートしていき、ロシア人から1丁2万円でトカレフを購入して摘発件数を水増しするようになる。諸星は銃器対策課から予算を引き出し、太郎とラシードを拳銃の仕入れにロシアまで向かわせるが、1丁しか購入できなかった。そこで手頃な値段で拳銃を売る東京のヤクザを頼るが、拳銃が一般の宅配便で送られてきたため警視庁の知るところになり、この影響でヤクザの拳銃の販売価格が高騰する。諸星は資金不足を補うため、黒岩の提案でシャブを捌くことに。一線を越えた諸星は公私ともにSとの関わりを深めていく。黒岩はさらに大きな計画を諸星に持ち掛け、税関、道警を巻き込んだ日本警察史上最大の不祥事を引き起こす。

出典元:https://eiga-board.com/movies/85455

日本の暗部を描くことに長けた監督白石和彌の作品。

点数稼ぎのために麻薬や銃を流通させて自分で摘発するという、とんでもない悪徳刑事たちの姿が描かれるが、不思議と憎めないのは役者の魅力によるものか。

今ある意味話題のピエール瀧が主人公に影響を与える悪徳先輩刑事をリアルに演じている。

主人公はある意味実直で素直だったからこそその先輩の言うことをうのみにしてドツボにハマっていってしまったのかもしれないと思わせる描写の数々も面白い。

5.『脱獄広島殺人囚』

『アメリカン・アニマルズ』公開前に見ておきたいアホな実話犯罪映画5選+1

あらすじ

終戦直後の混乱期、昭和22年。植田正之は仲間の田上と共に当時横暴を極めていた闇屋を襲い、闇屋の主人とその女を撲殺し、モルヒネ1ポンドを奪う。同年、植田は逮捕され、強盗殺人麻薬法違反により懲役20年の刑に処せられる。島刑務所に入所した植田はすぐに脱獄を計画するが…。

出典元:http://db.eiren.org/contents/03000000586.html

日本史上最長の41年にわたる実刑を食らった男の実話。

全盛期の松方弘樹が衝動的に生きる男を野性味たっぷりに演じる。

74年に東映の社長の『パピヨン』の真似をして脱獄映画を作れという一声で出来た映画だが、脱獄と言う題材だけ一緒で似ても似つかない作品。

こちらはあくまで脱獄しては人を殺したりしょうもないことを繰り返し、刑務所に入り、また脱獄し、という無間地獄のような男の人生をブラックユーモア満載で描いている。

配信ではU-NEXTやアマゾンプライムで見ることができるが、今回紹介した映画の中でも一番オススメなのはコチラの映画。

奇妙で耳に残るテーマ曲もたまらない。

おまけ・実話じゃなかった『ファーゴ』

ファーゴ

『アメリカン・アニマルズ』公開前に見ておきたいアホな実話犯罪映画5選+1

原題 :Fargo

1996年11月9日より全国にて公開

1996年/アメリカ/98分

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あらすじ

87年冬。ミネソタ州の自動車ディーラー、ジェリー・ランガード(ウィリアム・H・メイシー)は多額の借金を負い、早急に大金を必要としていた。彼は妻ジーン(クリスティン・ルドリュード)を偽装誘拐して、自動車業界の大物である妻の父親ウェイド(ハーヴ・プレスネル)から身代金を引き出し、借金返済に回そうとしていた。ジェリーは整備工場で働く元囚人から2人の男を紹介してもらい、ノース・ダコタ州ファーゴへ向かった。神経質に喋り通しの変な顔の男カール(スティーヴ・ブシェーミ)と一言も喋らない凶暴そうな大男グリムスラッド(ピーター・ストーメア)は、誘拐の実行を約束する。ジェリーは義父と彼の財政顧問に駐車場を作るという提案をしており、そのための借金を申し込んでいた。だが、義父が彼に大金を投資するわけがなく、そこで考えた最後の手段が偽装誘拐計画だった。ところが、自宅に帰ったジェリーに義父は、新事業の打ち合わせをしようと言う。慌てたジェリーは2人組に連絡を取ろうとするが、彼らはつかまらない。とりあえず打ち合わせに行くが、義父たちは無能なジェリーに投資する気はなく、自分たちで事業化して手数料を彼に払うつもりだった。ショックを受けるジェリーは、雪に埋もれた駐車場で怒りを爆発させる。一方、カールとグリムスラッドは白昼堂々、誘拐を決行。しかし、隣町ブレイナードへ逃走中、グリムスラッドはパトロール中の警官と目撃者をあっけなく殺してしまう。しかも、彼らは人目につきそうなトラック停留所に立ち寄ったり、通りすがりの女たちと寝たりと、ずさんなことこの上ない。翌朝、ブレイナードの女性警察署長で出産を控えているマージ・ガンダーソン(フランセス・マクドーマンド)が殺人事件の捜査に乗り出した。

出典元:https://eiga-board.com/movies/10537

バカな犯罪実話映画と言えばこれが真っ先に思い浮かぶのではと思うが、実は映画冒頭に出る「実話に基づく」という字幕はコーエン兄弟の嘘。

映画序盤にアメリカの民間伝承の象徴的存在である巨大な木こりポール・バニヤンの像が映るが、あれがこの映画が実は嘘だという目配せらしい。

いくつか起きた実際の事件を一つの犯罪事件で起きたかのように描いたパッチワーク作品だったのだ。しかし実際どうだったかは置いておいてこの映画もめちゃくちゃ面白いのでおススメです。

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