
独山県の「第一水司楼」(大紀元資料室)
「中国新聞週刊」の報道によると、2018年以降、「(資金不足で)建築会社の作業員への給料が支払えなくなり、内装は未完成のままで工事を中断している」という。にもかかわらず、県政府は今年、「世界で最も高いシュイ族の建物」としてギネス認定を申請した。
両プロジェクトを推し進めた県トップの潘志立・県党委員会前書記は今年3月、「重大な規律違反」の疑いで当局の取り調べを受けた。10月に収賄罪と職権乱用の罪で起訴された。同氏は将来の出世のために、「政績を挙げ、メンツのために、無理にプロジェクトを進めた」という。失脚した当時、同県の債務規模はすでに400億元(約6248億円)以上にのぼっていた。
中国メディアは、甘粛省楡中県や陝西省韓城市などの貧しい地域の当局も同様に、莫大な借り入れをして観光地の開発を行っていたと報じた。
コメンテーターの梁治氏は、中国共産党政権の体制の下で「政績プロジェクト」や「メンツ・プロジェクト」は、地方幹部を評価する基準の一つだと指摘した。この暗黙のルールでは、貧困地域の地方政府は今後も、住民の生活改善より、立派な建物の建設に熱心なようだ。
(翻訳編集・張哲)