米ラジオ・フリー・アジアは8月21日付の評論記事で、人民日報などの中国官製メディアが習主席の視察だけを取り上げて、李首相の視察を「無視した」理由は、「習主席より李首相の方が目立ってはいけないという(当局の)方針があったのでは」と推測した。
同記事の執筆者は、中国国内の報道機関に勤める友人の話として、数年前に党中央宣伝部のトップである王滬寧氏が人民日報に対して、「李克強氏に関する報道は、一面トップに載せてはいけない」と命令した、と述べた。「人民日報は、当日の紙面に習近平氏の報道がなくても、李克強氏の報道を一面トップに掲載してはならない」とした。
「中国政府網」は、人民日報などに対抗して、同サイトのトップページに李首相の重慶市視察についての特集コーナーを設け、23日までに今回の視察に関して8本の記事を発表した。地方メディアの多くは中国政府網の記事を転載している。
大紀元コメンテーターの鍾原氏は、習近平国家主席と李首相の対立がますます表面化しており、「止まる気配がない」との見方を示した。
「国内外の圧力が強まる中、最高指導部や党内の不協和音がますます響くだろう」
(翻訳編集・張哲)