サントリーでは11月1日から12月30日まで、東京・銀座の日比谷BAR WHISKY-S(ウイスキーズ)にて「THE YAMAZAKI EXPERIENCE IN GINZA」を開催中。シングルモルトウイスキー『山崎』ブランドの魅力を体感できる期間限定の特別イベントとなっている。


○『山崎12年』の魅力とは

「THE YAMAZAKI EXPERIENCE IN GINZA」は完全予約制(90分)のイベントとなっている。主なメニューとして『山崎構成原酒飲み比べセット(原酒3種・山崎12年)』:7,750円、『山崎12年(1shot)』:3,500円、『山崎18年(1shot)』:7,600円、『山崎ペアリングフード』:690円~、などを提供。なお注文時には、BARのスタッフがウイスキーについて簡単な説明を行う。

特別イベントの期間中、店内は『山崎』の世界観を表現する内装で演出する。

営業時間は、以下の通り。

平日
(1)17:00-18:30
(2)19:00-20:30
(3)21:00-22:30

土日祝(振替休日含む)
(1)13:00-14:30
(2)15:00-16:30
(3)17:00-18:30
(4)19:00-20:30
(5)21:00-22:30

同社 ウイスキー部 部長の小田明氏は「世界的に評価されている『山崎』ブランドの品質の高さ、魅力をより多くの方に体感いただくイベントです」とアピールする。来場者数の目標として、2か月間で約3,000名を掲げている。

サントリーでは、ウイスキー事業において『ものづくり』と『ものがたり』の両方を伝えることで「世界一愛されるウイスキーを目指す」としている。小田氏は「山崎ブランドは、それを体現する象徴的な存在です。今後も、ものづくり=美味品質の追求、ものがたり=ブランド育成・文化創造、という両軸で展開していきます」と説明する。

メディア説明会では『山崎構成原酒飲み比べセット(原酒3種・山崎12年)』をテイスティングする機会を得た。味わいの違いについて解説したのは、サントリーで山崎蒸溜所の工場長を務める有田哲也氏。


グラスを手に取り、ひとくち、口に含んだ。なるほどホワイトオーク樽原酒は、骨太な男らしい味わいながら、わずかに甘みも感じられる。有田氏によれば、北米産のホワイトオーク材を選別して自社で製樽した、サントリー伝統のパンチョン樽を使っているという。

「日本の温暖な気候のなかで、ふくよかな味わいを持った口当たりの良いウイスキーを育むには、それに適した樽が必要です。そこでサントリーでは創業以来、自社の樽工場で製樽しています」と有田氏。

琥珀色をしたスパニッシュオーク樽原酒は、華やかでフルーティな香り。苦さも甘さも内包している印象だ。一方でミズナラ樽原酒は、香木の薫りが漂う穏やかで優しい味わい。

「スパニッシュオーク材はタンニンを多く含むため、原酒は赤みがかかります。後味のほろ苦さも、そこに起因します。木材を選別する担当者が、スペイン北部の森で厳選した材木を使用しています。それに対して、日本産のオークであるミズナラを使ったのがミズナラ樽原酒です。
ジャパニーズウイスキーの魅力を語るうえで、ミズナラは欠かすことができません」

ミズナラの木は水が漏れやすく成長にも長い年月を必要とすること、そもそも戦時中に海外から樽を輸入できなくなったときに作り始めたことなど、背景にあるストーリーも非常に興味深い。

そして、これらの原酒をブレンドしたものが『山崎12年』になる。詳しい話を聞いたあとでテイスティングしてみると、その複層的な薫り、奥深い味わいの理由が分かるような気がした。

その繊細な味わいから、海外でも高い評価を得ているサントリーのウイスキー。世界的な酒類コンペティション「第30回インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC:International Spirits Challenge 2025)」では、山崎ブランドが3年連続で全部門での最高賞「シュプリーム チャンピオン スピリット」を受賞した。これは"ISC史上初の快挙"だという。

小田氏は「ウイスキーを飲んだことのない若い人にも、その魅力を伝えていきたい」とし、今回の特別イベントに足を伸ばしていただけたら、と期待を寄せる。この機会に『山崎』ブランドの品質の高さや魅力を体感してみてはいかがだろうか。
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