「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん

RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。

今回は、ゆったりと上質なリラックス感を漂わせたインテリアづくりをされているairaさん宅のキッチンをご紹介していきます。

ほっと落ち着くカフェ風の空間をつくるコツや工夫を紐解いていきましょう。

airaさん

9年前に家族でカナダに移住して来ました。夫と高校生の息子の4人家族です。築100年の古い賃貸に住んでいます。建物の味のある古さに合うように家具はほとんどユーズドでまとめ、くつろげるインテリアを心掛けています。



もともとの雰囲気を膨らませる空間づくり

カナダ在住のairaさん宅は、歴史のある賃貸物件です。キッチンを覗くと、趣が際立つ品よく優しい空間が待っていました。

独立したキッチンとダイニングはとても広く、デッキへとつながり外へ抜ける視界の開放感も魅力的。雰囲気の良いカフェのように、時の経過を忘れさせてくれそうです。キッチンづくりでは、どのようなことにこだわり大切にされているのでしょうか?まずは、その辺りからお話を伺っていきます。

airaさん

「築100年の家なので全体的にそうなのですが、キッチンに置いてあるコンロや冷蔵庫などもとてもレトロです。その雰囲気を生かせるように、テーブルや調理器具などもモダンすぎない物を選びました。広々としたデッキがついていて、キッチンからの眺めがとても良いです。

窓側には極力、物を置かずにその眺めを楽しめるようにしています。春夏はほとんどの時間をこのデッキで過ごすので、デッキを含めてキッチンと考えて一体感を出すようにしています。」


■ダイニングとデッキを含む、広々としたキッチン

「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん

airaさん宅のキッチンは、ダイニングを含めた大きな空間です。掃き出し窓の向こうにはデッキが広がり、その向こうには季節ごとに移ろう自然と穏やかなカナダの日常が広がっています。作業中もリラックスする時間も、すべて心地よく優しく包み込んでくれそうですね。また、もともとの雰囲気を大切にしながら、家具や道具を足すことで、今の暮らしに合った快適なレトロ感があるのも素敵です。

ここからは、気になるコーディネートのこだわりから収納や使いやすさの工夫までを詳しく教えていただきました♪


■キーワード1 幸せを感じられる、くつろぐスタイル

「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
airaさん

「ダイニングも兼ねているので、カフェ風のくつろげる雰囲気にしたいと思いました。コーヒー好きなので、キッチンの雰囲気に合わせて選んだポットや食器類もお気に入りです。

また、隣接している広いデッキは、第2のダイニングとしてとして活躍してくれる場所。

料理ができたらすぐにデッキに運び、景色を見ながら食事をするのはとても気持ちが良いですよ。夫や子供たちが料理してくれることも多いのですが、彼らが料理する姿をデッキから眺めつつくつろぐ時間も幸せを感じます。」


■キーワード2 メリハリにもなる、利便性の高い吊るす収納

「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
airaさん

「とても広い作業台に、だだっ広い壁。この空間をどうにかできないかと考えて、吊るす収納にたどり着きました。IKEAで購入した収納バーとマグネットバーを設置して、調理中に手の届きやすい位置に包丁などの器具を並べています。カップは、洗ったらすぐに目の前に吊るすことができ便利です。」


■キーワード3 DIYで使いやすく整えたコンロまわり

「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
airaさん

「入居した時は古いコンロと冷蔵庫ががポツンと置いてあるだけで、周りに作業台もなく調味料や器具を置く場所さえなくて、とても不便でした。コンロと冷蔵庫の隙間にピッタリあった作業台は、夫のDIYです。

また、コンロの上には調味料置き場もつくり、だいぶ使いやすくなりました。」



キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください

「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん
airaさん

「キッチンは、多くの方にとって1日で一番長い時間を過ごす場所ではないかと思います。なので、自分の居心地の良い空間にするのが一番ではないでしょうか。お気に入りの調理器具がひとつあるだけでも、キッチンに立つのはもっと楽しくなります。

私の家は賃貸ですので、最初はととも使いにくかったです。でも既存のキッチンも使いやすく工夫することはできました。我が家は夫も子供たちもキッチンに立ちます。彼らにとっての使いやすさも大切にしました。

キッチンは一度整えたら終わりではありません。暮らしや心境の変化にあわせて、日々ゆるやかに最適は変わっていくものだと感じています。私は不便を感じたら、『これでまた新しい工夫ができる!』と楽しんでいます。ぜひ、皆さんにも育てる楽しみを感じてもらえたらなと思います。」



まとめ: 気になることが、自分らしさへの一歩になる

「築100年ならではの雰囲気を活かした、安らぐカフェ風キッチン」 by airaさん

賃貸や中古の物件の場合は、キッチンが思い通りとはいかないこともありますよね。そこで、『またいつか』と理想を諦めてしまう方も多いかもしれません。でも、今あるものを見つめ、活かしていくことで、よりオリジナリティーのある空間をつくり出せる可能性を秘めているのも確かではないでしょうか。



airaさんのキッチンは、まさにそうして仕上げられた唯一無二の空間。そこには、優しく真摯な人柄もにじみ出ているように感じます。『不便は成長のきっかけ』と考える、物事をポジティブに楽しめる心構えも粋です。ここは邪魔!あれがあればいいのに……、人それぞれに抱く不満や不便こそが、その人らしさをつくり出す一歩目になることもあります。ぜひ、素敵なコーディネートはもちろん、airaさんならではの心の持ちようも参考にしてみてください。



執筆:RoomClip mag 編集部