FIFAワールドカップ・カタール大会のアジア最終予選・サウジアラビア戦で敗れた日本代表は、12日に埼玉スタジアム2002でオーストラリア代表を迎え撃つ。その中、明治安田生命J1リーグのベガルタ仙台を指揮した経験をもつオーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督が日本代表の現状に言及した。

8日、オーストラリアメディア『THE WEEKEND AUSTRALIAN』が伝えている。

 日本代表はカタールW杯2次予選を8戦全勝で終えて最終予選へ進出。その最終予選のグループでは、サウジアラビアやオーストラリア、オマーン、中国、ベトナムと同居している。ただ、先月開催のオマーン戦で0-1と敗れると、中国戦でも1-0と勝利したものの得点力不足を露呈。そして完全アウェイの中で迎えたサウジアラビア戦では、KRCヘンクで好調を維持するFW伊東純也(28)やPSVアイントホーフェンに所属するMF堂安律(23)を欠いたこともあり、前半から攻めあぐねていた。

 すると0-0で迎えた71分、レガネスのMF柴崎岳(29)によるサンプドリアのDF吉田麻也(33)へむけたバックパスがFWフィラース・アル=ブライカーン(21)に奪われると、そのままドリブルで運ばれてゴールを献上。

日本代表はその後も得点を奪うことができず、0-1と痛恨の黒星を喫している。

 このサウジアラビア戦での敗戦により、日本代表は3試合を終えて1勝2敗と勝ち点3の獲得にとどまっており、3戦全勝のオーストラリアやサウジアラビアからすでに6ポイント差をつけられている。また、6か国によるグループにおいて上位2か国がカタールW杯本大会へのストレートインとなるため、12日開催予定のオーストラリア戦で勝利することが絶対条件という意見が周囲から上がっている。

 その中、アーノルド監督はアジア最終予選で苦戦している日本代表について「日本代表は間違いなく追い込まれている。彼らは3試合のうち1試合でしか勝利していないからね。我々としては、ピッチに立つたびに勝利を目指すだけだ。

火曜日の試合でも同じようにするよ」と語っている。

 また、オーストラリア代表は7日開催のオマーン戦で勝利したことにより、W杯予選での連勝記録を「11」まで伸ばしている。これについては「将来おそらくこの連勝記録を振り返るだろう。11試合中10試合は国外でプレーしていたわけだしね。だが、今は日本での試合に向けた準備をして、12連勝することに集中している」とコメントを残している。

 過去にもW杯本大会出場権を巡って争っていた難敵との対戦を控える日本代表。

森保一監督解任がささやかれる中、メンタル面で余裕を持って挑んでくるオーストラリア代表相手に勝利できるか注目が集まる。