日本時間4月11日、プレミアリーグ第32節マンチェスター・シティとリバプールの対戦がエティハド・スタジアム(シティのホーム)で行われる。リーグ制覇に近づくためにもお互いに落とすことのできない首位攻防戦。

世界中のサッカーファンが固唾を飲んで見守る90分になるに違いない。

2021/22シーズン全38節中31節を終えて、両チームともに30試合を消化。現在1位のシティは勝ち点73、2位リバプールは勝ち点72。勝ち点差「1」の中で迎える大一番となる。直近5試合の結果に目を向けるとシティは3勝1分1敗、対するリバプールは5戦5勝。リバプールはこの勢いを味方につけて首位の座を奪いに行きたいところだ。

そんな名勝負を迎えるにあたり、様々な角度から試合展望を予想したい。

プレミア首位攻防戦マンC対リバプール、試合展望予想!優勢はどっち?

スケジュールではマンC有利か

3月下旬のインターナショナルマッチウィーク(国際Aマッチ期間)での長旅、チーム合流してすぐのリーグ戦、ミッドウィークに行われるUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグを経て行われる同試合。それぞれのスケジュールを考慮してみよう。

マンチェスター・シティに所属する選手たちの多くは自国の代表選手として試合をこなし、4月2日にターフ・ムーア(アウェイ)で降格圏のバーンリーと対戦した(プレミアリーグ第31節)。試合は前半で奪った2ゴールを守りきり2-0で勝利。ミッドウィークである4月6日には、ホームでアトレティコ・マドリードと対戦する(CL準々決勝1stレグ)。

リバプールも同様に、多くの選手たちがインターナショナルマッチウィークを代表チームで過ごし、その後4月2日にアンフィールド(ホーム)でワトフォードと対戦(プレミアリーグ第31節)。

手堅く2-0の勝利を収めた。4月6日には、ベンフィカとのアウェイ戦に臨む(CL準々決勝1stレグ)。

ほぼ変わらないと思える条件の中、両者の大きな違いは直近の「移動距離」と言えるだろう。アトレティコ・マドリードとの難しい試合を控えるも、ホームで戦えるシティに有利な試合になると予想する。

プレミア首位攻防戦マンC対リバプール、試合展望予想!優勢はどっち?

負傷者の状況は?

マンチェスター・シティの心配事としては、負傷離脱によるDFルベン・ディアスの不在がどのように影響するのかということである。

昨2020/21シーズンの年間MVPであるディアスは、現在ハムストリングの負傷により離脱を余儀なくされているが、今のところチームにて守備のほころびは目立っていない。アイメリク・ラポルテやジョン・ストーンズを筆頭に、リバプール攻撃陣を封じ込めることができるだろうか。

一方のリバプールでも、DFトレント・アレクサンダー=アーノルドがハムストリング負傷により同試合に出場することができない。ここまでリーグトップの11アシストを記録している同選手を欠くのは非常に痛手だろう。

しかし、アレクサンダー=アーノルドの不在がウィークポイントになることはないと考える。前節のワトフォード戦で代わりに右サイドバックで出場したジョー・ゴメスは、攻守において素晴らしい働きを見せた。22分にはクロスからアシストを演出。選手層の厚さが感じられる。

プレミア首位攻防戦マンC対リバプール、試合展望予想!優勢はどっち?

中盤でのボールの奪い合いが鍵

マンチェスター・シティが、リバプール相手にどの布陣を組むかには注目だ。MFベルナルド・シウバの役回りやジャック・グリーリッシュの加入などによって、中盤や前線の組み合わせは今まで以上に厚みを増している。試合を決めたい場合の手札は優勢と言えるだろう。

対するリバプールでは、今シーズンも好調なFWモハメド・サラーに期待が寄せられる一方で、MFチアゴ・アルカンタラに注目していきたい。加入して2シーズン目になるチアゴだがユルゲン・クロップ監督が求める戦術に適用し卓越したクリエイティビティを発揮。チームに欠かせない存在になった。

お互いに譲れないマンチェスター・シティ対リバプール。両者役者揃いなだけに面白い90分になるに違いない。試合では主導権をいかに握るかが重要になるが、中盤でのボールの奪い合いが鍵を握ると考える。両チーム中盤でのボールコントロールに重きを置くため、トランジション(切り替え)やルーズボール(こぼれ球)などを制することができれば試合は動くことだろう。