2022FIFAワールドカップカタール(カタールW杯)にて、サッカー日本代表は2度のサプライズ(強豪ドイツとスペインに逆転勝利)を起こし、ベスト16にまで進出。日本中を大いに沸かせたが、ベスト8を懸けたクロアチア戦でPK戦の末に惜しくも敗れた。
W杯試合後、日本代表のDF長友佑都(FC東京)はファンにこう呼び掛けている。「ここにいる選手たちは、Jリーグで育って海外でプレーしている選手たちです。これから日本サッカーの発展のため、Jリーグをもっと盛り上げていかなければいけない。皆さんのお住まいの地域にJリーグのチームがあると思うので、ぜひ応援してもらえたらと思います」
日本代表がさらに強くなるには、Jリーグの競争力向上が欠かせない。そこでここでは、全都道府県別に注目すべきサッカー選手及びクラブをご紹介して行きたい。
皆さんの住む都道府県には、必ずプロかそれに準ずるサッカークラブが存在する。日本代表の姿に心が揺さぶられた人は、ぜひ1度観戦に行ってみてほしい。なお、Jリーグ所属クラブがある都道府県は各クラブ1人ずつ(12月24日時点で契約更新済みの選手から選出)を、Jクラブのない県はJリーグを目指すクラブを紹介している。
関連記事:2023Jリーグ、都道府県別注目すべき選手&クラブ【北海道東北編】

茨城県
鹿島アントラーズ(2023J1リーグ)
スタジアム
- 県立カシマサッカースタジアム:茨城県鹿嶋市神向寺後山26-2
注目選手
- 植田直通(うえだ・なおみち)DF
茨城県のJ1クラブ、鹿島アントラーズ。注目選手には、186cmの高さと身体の強さを併せ持ち、日本代表としても16試合の出場記録を持つCB(センターバック)植田直通を挙げる。所属したニーム・オリンピック(2021-2022)では定位置を掴みきれなかったが、強度は間違いなく日本人トップクラスだ。

水戸ホーリーホック(2023J2リーグ)
スタジアム
- ケーズデンキスタジアム水戸:茨城県水戸市小吹町2058-1
注目選手
- 山口瑠伊(やまぐち・るい)GK
茨城県のJ2クラブ、水戸ホーリーホック。フランス、スペインで経験を積んできたGK山口瑠伊は、ついに安住の地を見つけた。加入した2022シーズンは34試合に出場。

栃木県
栃木SC(2023J2リーグ)
スタジアム
- 栃木県グリーンスタジアム:栃木県宇都宮市清原工業団地32
注目選手
- 矢野貴章(やの・きしょう)FW
栃木県のJ2クラブ、栃木SC。FW矢野貴章は、2010年南アフリカW杯で日本代表に選出され、カメルーン戦で出場を果たした名選手だ。38歳となった2022シーズンも空中戦の強さは健在で、かつ守備への貢献も見逃せない。同シーズンJ2第32節の秋田戦では、豪快なオーバーヘッドでゴールを記録した。

群馬県
ザスパクサツ群馬(2023J2リーグ)
スタジアム
- 正田醤油スタジアム群馬:群馬県前橋市敷島町66
注目選手
- 佐藤亮(さとう・りょう)FW
群馬県のJ2クラブ、ザスパクサツ群馬。注目選手は新加入のFW佐藤亮。2022シーズンJ3のギラヴァンツ北九州で8得点を挙げ、チーム得点王となったストライカーである。技術が高く「戦える選手」で、J2でも二桁得点を狙えるだけの素質は十分にある。

埼玉県
浦和レッズ(2023J1リーグ)
スタジアム
- 埼玉スタジアム2022:埼玉県さいたま市緑区美園2-1
注目選手
- 岩尾憲(いわお・けん)MF
埼玉県のJ1クラブ、浦和レッズ。2022シーズン徳島ヴォルティスから期限付き加入したMF岩尾憲は、ボール奪取能力に優れ、チーム全体の安定感を向上させられる経験豊富な舵取り役だ。徳島時代からの恩師でもあるリカルド・ロドリゲス監督(2021-2022浦和)はチームを離れたが、2023シーズン浦和への完全移籍を選択した。来季途中には35歳となるが、チームにとって重要な選手となることは間違いない。

大宮アルディージャ(2023J2リーグ)
スタジアム
- NACK5スタジアム大宮:埼玉県さいたま市大宮区高鼻町4
注目選手
- 柴山昌也(しばやま・まさや)MF
埼玉県のJ2クラブ、大宮アルディージャ。MF柴山昌也は、ユースから同クラブで育つ生え抜きだ。2022シーズンはチームがJ2残留争いに巻き込まれたなかで、3得点8アシストを記録した。

千葉県
柏レイソル(2023J1リーグ)
スタジアム
- 三協フロンテア柏スタジアム:千葉県柏市日立台1-2-50
注目選手
- ジエゴ/DF
千葉県のJ1クラブ、柏レイソル。サガン鳥栖からの新加入となるブラジル人DFジエゴは、2022シーズン主力を担ったDF陣(上島拓巳、高橋祐治、大南拓磨)が相次いでチームを離れた大きな穴を埋めうる選手。徳島ヴォルティス(2019-2021)サガン鳥栖(2022)と、2年連続でJ1の主力を担い、3バックの左、左SB(サイドバック)、左WB(ウイングバック)を務められる。

ジェフユナイテッド市原・千葉(2023J2リーグ)
スタジアム
- フクダ電子アリーナ:千葉県千葉市中央区川崎町1-20
注目選手
- 新井一耀(あらい・いっき)DF
千葉県のJ2クラブ、ジェフユナイテッド市原・千葉。地元出身のDF新井一耀は、同クラブで4シーズン目を戦った2022シーズン、CBとしての守備力だけでなく得点力までも開花させた。見どころは1対1の粘り強さ、そしてセットプレーでのポジショニング。来季は、2022シーズンの8得点を超えられるか。

東京都
FC東京(2023J1リーグ)
スタジアム
- 味の素スタジアム:東京都調布市西町376-3
注目選手
- 松木玖生(まつき・くりゅう)MF
東京都のJ1クラブ、FC東京。MF松木玖生は、高卒ルーキーながら2022シーズン開幕節の川崎フロンターレ戦からスタメン出場。その後も継続的に、計31試合でプレーした。チームのボランチの選手では、もっとも出場試合数の多い選手となっている。総合力が高く、年代別日本代表の常連でもある。

東京ヴェルディ(2023J2リーグ)
スタジアム
- 味の素スタジアム:東京都調布市西町376-3
注目選手
- 梶川諒太(かじかわ・りょうた)MF
東京都のJ2クラブ、東京ヴェルディ。MF梶川諒太はパスセンスに優れ、2022シーズンは8アシストを記録した。多くの選手が出場機会を得たシーズンとなったが、そのなかで35試合にスタメン出場。

町田ゼルビア(2023J2リーグ)
スタジアム
- 町田GIONスタジアム:東京都町田市野津田町2035
注目選手
- 髙江麗央(たかえ・れお)MF
東京都のJ2クラブ、町田ゼルビア。MF髙江麗央は2022シーズン、ボランチの1stチョイスとして、38試合にスタメン出場した。ゲームコントロール能力の高さと視野の広さを持ち、美しさを感じるキックは一見の価値あり。

神奈川県
横浜F・マリノス(2023J1リーグ)
スタジアム
- 日産スタジアム:神奈川県横浜市港北区小机町3300
注目選手
- 西村拓真(にしむら・たくま)FW
神奈川県のJ1クラブ、王者となった横浜F・マリノス。FW西村拓真は、2021シーズンまでは純粋なストライカーだったが、2022シーズンはトップ下にコンバート。豊富な運動量とポジショニングの良さで重要な役割を担った。得点力も失われず、二桁得点を達成した。

川崎フロンターレ(2023J1リーグ)
スタジアム
- 等々力陸上競技場:神奈川県川崎市中原区等々力1-1
注目選手
- 大南拓磨(おおみなみ・たくま)DF
神奈川県のJ1クラブ、川崎フロンターレ。注目選手には、新加入となるDF大南拓磨を。2022シーズンは柏レイソルで本職のCB以上に右WBとしてプレー機会を得て、幅を広げた。川崎の選手層は厚いが、ユーティリティプレーヤーとして重宝されそうだ。

湘南ベルマーレ(2023J1リーグ)
スタジアム
- レモンガススタジアム平塚:神奈川県平塚市大原1-1
注目選手
- 町野修斗(まちの・しゅうと)FW
神奈川県のJ1クラブ、湘南ベルマーレ。FW町野修斗は、出場機会こそ訪れなかったが、数少ない国内組のカタールW杯戦士だ。2022シーズンは1800分にも満たない出場時間でリーグ2位の13得点を記録。右足、左足、頭とどこでもネットを揺らせ、来季さらに得点を上積みできれば日本代表定着も見えてくる。

横浜FC(2023J1リーグ)
スタジアム
- ニッパツ三ツ沢球技場:神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢西町3-1
注目選手
- 岩武克弥(いわたけ・かつや)DF
神奈川県のJ1クラブ、横浜FC。DF岩武克弥は身長173cmと高さはないが、ディフェンスリーダーとして2022シーズンCB陣でもっとも出場機会を得た。チームはJ1昇格を果たし、岩武自身はこのオフに結婚を発表し、公私ともに充実。クラブはJ1での戦いに向け大型補強を敢行しているが、岩武の闘志溢れるプレーは必要不可欠だ。

Y.S.C.C.横浜(2023J3リーグ)
スタジアム
- ニッパツ三ツ沢球技場:神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢西町3-1
注目選手
- 藤原拓也(ふじわら・たくや)DF
神奈川県のJ3クラブ、Y.S.C.C.横浜。DF藤原拓也は、アスルクラロ沼津(2015-2019)ガイナーレ鳥取(2020-2021)とキャリアを積んだCBで、2022シーズンから新加入となったY.S.C.C.横浜でも中心選手に。28試合に出場するとともに、近頃は動画編集の勉強にも励んでいるという。
SC相模原(2023J3リーグ)
スタジアム
- 相模原ギオンスタジアム:神奈川県相模原市南区下溝4169番
注目選手
- 安藤翼(あんどう・つばさ)MF
神奈川県のJ3クラブ、SC相模原。同クラブが誇る攻撃の「翼」ことMF安藤翼。スタメン出場よりも途中出場が多い2022シーズンとなったが、4得点2アシストを挙げ、J3リーグ最下位に沈んだチームの貴重な得点源となった。