3月15日、日本サッカー協会(JFA)は、24日のウルグアイ戦(国立競技場)と28日のコロンビア戦(ヨドコウ桜スタジアム)に挑む日本代表メンバー26名を発表した。

昨2022年のFIFAワールドカップカタール(カタールW杯)を戦ったメンバーが中心となった一方で、DF吉田麻也やDF長友佑都ら、長く代表を支え続けたベテラン選手たちが選外となるなど、世代交代の色が濃く出た選出となっている。

ベテラン選手たちに代わり、開幕間もないJリーグから若い選手が多く選出されたことも特徴的だ。

しかし、所属クラブで実績を上げ高い評価を受けていながら、今回招集されなかった選手がいることも事実。ここでは、そんな日本代表に呼ばれるべきだった選手たちを5人紹介していく。

なぜ呼ばない!?日本代表に招集されるべきだった選手5選

古橋亨梧(セルティック/スコットランド)

日本人選手が多く所属しているセルティックの中でも、とりわけ高い得点力を誇るFW古橋亨梧だが、カタールW杯に引き続き今回も代表メンバーにはなれなかった。

2022/23シーズンここまでのリーグ(スコティッシュ・プレミアシップ)では、26試合に出場し20得点と驚異的な得点力を誇っている古橋。今回代表招集された同クラブ所属のFW前田大然はもちろん、ドイツの地で得点不足にあえぐFW浅野拓磨らと比較しても大幅に上回っている。

たしかに代表では現在までで16試合3ゴールと、起用法などの問題もあってか大きなインパクトは残せていない。だがクラブの数字で見れば、古橋落選を疑問視される声があるのも当然だ。次回以降、日本代表メンバー発表のたびに話題になるだろう。引き続き注目選手の筆頭となるに違いない。

なぜ呼ばない!?日本代表に招集されるべきだった選手5選

中村航輔(ポルティモネンセ/ポルトガル)

まだまだ少ない海外組のGK。中でもとりわけ評価が高いのがポルトガルで活躍するGK中村航輔だ。かつてJリーグ(柏レイソル2013-2020)でプレーしていた時は、さわやかな好青年といった印象で、代表でも当時の正GK川島永嗣(2008-2022)を脅かす存在として期待を集めていた。現在は風貌も変わり、もともと高かった技術にも磨きがかかったことで、ゴールを守る番人として頼もしさは数段上がっていると言えよう。

しかし、この3月の代表メンバーからは落選した。

代わりに選出されたのは、カタールW杯でもメンバー入りを果たしたGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)、そして東京五輪世代のGK谷晃生(ガンバ大阪)とGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)だ。カタールW杯の守護神GK権田修一清水エスパルス)は、所属クラブのJ2降格によって当面代表活動への参加が難しいとの見方がされており、GKは今後も争いが激化することが十分考えられる。欧州で修行を続ける中村が再び代表のゴールを守る機会は来るのか、引き続き目が離せない。

なぜ呼ばない!?日本代表に招集されるべきだった選手5選

旗手怜央(セルティック/スコットランド)

2022年の冬からセルティックで活躍するMF旗手怜央も、カタールW杯に引き続き代表から声がかかることはなかった。今2022/23シーズン安定した活躍を見せており、リーグ戦はもちろんチャンピオンズリーグでも躍動。2月のスコティッシュ・プレミアシップにおける月間最優秀選手にも選ばれており、好調を維持していただけに残念な落選劇となった。

複数のポジションを高いレベルでこなすことができ、いずれのポジションでも結果を出している旗手。代表においても招集する価値が十分にあることは間違いない。約1年代表からは遠ざかっているが、次回以降はメンバー入りして代表での地位も確率してほしいものだ。

なぜ呼ばない!?日本代表に招集されるべきだった選手5選

小川航基(横浜FC

昨2022シーズンのJ2リーグ得点王であり、舞台をJ1に移した今季もクラブの成績とは裏腹に抜群の存在感を放っている横浜FCのFW小川航基。昨年からの活躍で代表復帰もあるかと思われていたが、残念ながら今回は選外となっている。

小川と言えば、もともと東京五輪世代の中でも中核と目されたほどの選手。今回招集された選手の中にも、FW上田綺世やFW前田大然といった同ポジションかつ同世代の選手も多いが、かつての序列では明らかに小川に分があった。

魅力は何といっても得点力だが、今季のJ1ではスピードや高さ、ゴール前での判断力などFWとしての総合力の高さも改めて示している。

カタールW杯と同様に最前線の中央は1人のみを置くシステムを使っていくのであれば、引き続き序列争いは熾烈なものになるだろう。東京五輪世代のエースの復活を待つファン、サポーターも多いことは間違いない。次のチャンスに向け、Jリーグで牙を研ぎ続けてもらいたいものだ。

なぜ呼ばない!?日本代表に招集されるべきだった選手5選

伊藤涼太郎(アルビレックス新潟

2023シーズンのJ1リーグが開幕してまだ1ヵ月ほどだが、ここまでの4試合で最も目立っていると言えるのが、昇格組であるアルビレックス新潟の司令塔MF伊藤涼太郎ではないだろうか。ワンタッチで即座に前を向き、広い視野と正確なパスで味方を生かす能力はJリーグの中でも随一。これまでJ1の舞台では出場機会を満足に得られなかったが、今季は開幕から存在感を存分に発揮している。

今回発表された日本代表の中盤の構成を見れば、欧州各国のクラブで確かな実績を残している選手も多く、確かに新たに食い込むことが難しい。しかし、Jリーグでの圧巻のパフォーマンスを見ていれば、貴重なテストの機会に呼んでもらいたいと感じることも当然だろう。なにより、まさしく旬と言える伊藤のような選手が招集されることで、他のJリーガーのモチベーションの向上やJリーグ全体の盛り上がりにも影響すると言えよう。次回以降のチャンスを掴むためにも、伊藤には今以上の圧倒的なパフォーマンスに期待したい。

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