プロ野球・北海道日本ハムファイターズのエスコンフィールド北海道(北広島市)移転以降、巨額赤字や収支計画に関する見通しの甘さで注目を集めている札幌ドーム。北海道コンサドーレ札幌のJ2降格が現実味を帯び、2024年度3月期決算で純損益が当初の予想を大幅に上回るとみられる中、札幌市議会議員の成田祐樹氏が税金投入の可能性に言及した。


 札幌ドームはこれまでプロ野球公式戦開催による使用料金や興行時の売り上げを主な収入源としていた。しかし日本ハムの本拠地移転後は、主な収入源がサッカー公式戦に。高校野球などアマチュアスポーツの開催日数を増やしているとはいえ、今年1月の時点で年間3億円規模の赤字が見込まれていた。

 札幌市と道内財界各社が第三セクター方式で出資する『株式会社札幌ドーム』は赤字補填を目的に、今年1月9日から2度目となる命名権の公募を実施。しかし年間2億5000万円以上で2~4年間という強気の条件設定もあり、公募期限の2月29日17時までに正式な申し込みはゼロ。公募期間が延長されたとはいえ、今もなお命名権の申し込みはないとみられる。


 また減収対策として10億円を投入して2万人規模のコンサート開催が可能な「新モード」も不発に。収支改善への見通しの甘さが指摘される中、今月18日には2024年度3月期決算で赤字額が5~6.5億円規模に膨らむと、複数メディアが報じている。

 以前から札幌ドームの赤字問題について情報発信を敷いてきた成田議員は、18日にXを更新。一部メディアの報道を引用した上で、「以前に▲4億円台になるのではとお伝えしていましたが、この額になると今の資金残では4年しか持たなくなります。税投入する前に指定管理の見直しの議論を進める事になるでしょうね」(原文ママ)と、税金投入のタイミングに言及。「キャッシュがあるうちは経営改善の猶予期間とみなしても、幅が大きいと見切りは早くなります」と厳しい見通しを示している。


 その上で、同議員は円山総合運動場、麻生球場(庭球場含む)、厚別公園競技場、平岸庭球場の指定管理費が1年あたり合計で3億円規模であることを紹介。「公共施設としてどの程度まで指定管理費を出すのか、他施設と比較しながらその議論も併せて行う必要も出てきます」と、札幌ドームの指定管理費について議論を重ねる必要性を訴えた。

 なお、成田議員は今年3月14日に株式会社札幌ドームの貸借対照表と損益計算書を公表した上で、収支改善策を提示。「稼働日数が15日位増える(プラス1.5億円)」「ネーミングライツが売れる(プラス1.5億円)」「退職不補充で職員が20人減る(プラス1億円)」と試算していたが、赤字額が当初の予想を上回っているだけに、札幌市民は早急な収支改善を求めているはずだ。