パリ五輪U23日本代表のバックアッパーメンバーだったDF内野貴史は、今月7日までに他クラブとの協議によりフォルトゥナ・デュッセルドルフを離脱。UAE1部アル・ワスルへの移籍が決定的と報じられているが、UAEのA代表入りの可能性があるという。


 柏レイソルジェフユナイテッド千葉の下部組織を経て、高校卒業後にドイツへ渡った内野。2022年10月にデュッセルドルフとプロ契約を結んだが、2023/24シーズンはドイツ2部リーグ戦で4試合のスタメン出場に終わったほか、5月27日に行われたVfLボーフムとの入れ替え戦2ndレグではPKを外し、チームをブンデスリーガ昇格に導けなかった。

 また今年4,5月開催のAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選で出場機会に恵まれなかったこともあり、パリ五輪の代表メンバー外に。しかしDF半田陸(ガンバ大阪)の負傷離脱に伴い、バックアップメンバーとして緊急招集されると、準々決勝までの4試合のうちイスラエル戦でスタメン出場していた。

 デュッセルドルフは7日、内野のチーム離脱を公式発表。契約は来年6月まで残っているが、日本の一部メディアは、同選手のアル・ワスル移籍がほぼ確実と報じられている。

 するとUAEメディア『UAEキック』は7日に「アル・ワスルは内野をUAEリーグの定住者枠として登録することで合意」とリポート。UAEの定住者選手として加入するとなれば、今後UAE国籍取得や同国のA代表入りも可能となるだけに、日本国内で大きな話題になりそうだ。

 UAEの定住者選手に関する問題を巡っては、この夏にUAE1部アル・ナスルを退団して横浜F・マリノスへ加入したMFジャン・クルードが記憶に新しい。同選手は定住者枠としてアル・ナスルに在籍していたものの、昨年6月にトーゴのA代表でデビュー。将来的なUAE代表入りが不可能となったことが、アル・ナスル退団の理由だと現地で報じられていた。
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