そんなJ1リーグで最も市場価値があるのは一体どの選手なのか。今回は上位6選手をプレースタイルと共に紹介していく(データサイト『transfermarkt』より、日本円は9月16時点のレート換算)
※記事内成績は9月16日時点のデータに基づく(公式戦:リーグ戦、ルヴァン杯、天皇杯)
同率4位:FWヴィトール・ブエノ(セレッソ大阪)
- 国籍:ブラジル
- 市場価格:2.20m€(約3億4,000万円)
- 今季成績:公式戦24試合4ゴール4アシスト
序盤は途中出場が多かったが、ここまで出場した23試合で4得点4アシストをマーク。更に直近3試合のリーグ戦ではスタメン出場を果たしており、小菊昭雄監督からの信頼を得つつある。ブエノの背番号「55」は、55歳で亡くなった日系の義父への敬意を込めて選んだというエピソードもあり、人柄の良さが伺える。
同率4位:FW鈴木優磨(鹿島アントラーズ)
- 国籍:日本
- 市場価格:2.20m€(約3億4,000万円)
- 今季成績:公式戦32試合13ゴール6アシスト
小学生時代から鹿島アントラーズ一筋の鈴木は、中学・高校でも鹿島の下部組織でプレーしており、高校3年の10月にトップチームへの昇格が内定。プロへ進むと2年目には既に主力選手として活躍し、2018年にはアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の制覇に貢献した。2019年にはシント=トロイデンVV(ベルギー1部)へとステップアップでの移籍を実現させ、ベルギーでの3シーズンは出場した69試合で26ゴールをマーク。
現時点で鈴木はリーグ戦で12ゴールを挙げ、得点ランキング4位にランクイン。攻守にわたってチームを牽引していく鈴木から目が離せない。
同率4位:FWウェルトン(ガンバ大阪)
- 国籍:ブラジル
- 市場価格:2.20m€(約3億4,000万円)
- 今季成績:公式戦26試合3ゴール5アシスト
2023/24シーズンは20試合出場で3ゴール4アシストをマーク。UECL予選では、昨シーズンに現役を引退した元日本代表の長谷部誠氏とも対戦している。2024年2月にガンバ大阪へ完全移籍で加入すると、ここまで公式戦26試合に出場し、3ゴール5アシストをマーク。チームの総得点の過程にウェルトンが多く関与していることもあり、G大阪の今季躍進の立役者となっている。更に得点力が備われば、Jリーグでは誰も手が付けられないほどのポテンシャルを秘めている。
3位:FWエリソン(川崎フロンターレ)
- 国籍:ブラジル
- 市場価格:2.50m€(約3億9,000万円)
- 今季成績:公式戦20試合6ゴール0アシスト
恵まれた体格を生かしたパワー型のフォワードであるエリソン。最終ラインの裏に抜け出す瞬発力やゴール前の絶妙なポジショニングも光り、左利きながら右足からも強烈なシュートを放つ。ペナルティエリア外からもゴールが狙えるプレイヤーだ。
今シーズンもここまで公式戦20試合に出場し、6ゴールをマーク。更に調子を上げJリーグに順応出来れば、間違いなくリーグの生態系を破壊することになるであろう。
2位:MFサミュエル・グスタフソン(浦和レッズ)
- 国籍:スウェーデン
- 市場価格:3.00m€(約4億6,800万円)
- 今季成績:公式戦21試合2ゴール3アシスト
特徴は、ボール保持時の落ち着きや絶妙なポジショニング。パス技術の高さにも長けており、浦和の攻撃を指揮者のように司っている。
Jリーグではここまで21試合出場で2ゴール3アシストとなっているが、数字以外での貢献度も非常に高く、レギュラーとして活躍している。
1位:MF川辺駿(サンフレッチェ広島)
- 国籍:日本
- 市場価格:5.00m€(約7億8,000万円)
- 今季成績:公式戦8試合0ゴール1アシスト
翌2014シーズンよりトップチームに昇格するも中々出場機会に恵まれず、ジュビロ磐田へとレンタル移籍。磐田での活躍が認められ、3年ぶりに広島に復帰を果たすと2年目の2019シーズンからは不動のレギュラーとして安定したパフォーマンスを見せていた。その後、2021年7月にスイス1部のグラスホッパー・クラブ・チューリッヒに移籍。半年後にはイングランド1部のウルバーハンプトン・ワンダラーズに完全移籍を果たす。しかし労働ビザ等の問題もあり、そのままグラスホッパーズにレンタルという形で残留し、2年間で出場した66試合で16ゴールをマークする好成績を収める。2023年からは、かつてGK川島永嗣(ジュビロ磐田)も所属したベルギーの強豪スタンダール・リエージュへと移籍。その年に6ゴールをマークしチーム内での得点王となっている。
今年8月、推定約5億円ともいわれる移籍金を投じた広島が完全移籍で川辺の復帰を発表。これにより日本への帰還を果たした川辺は、直近の第30節鹿島戦で結果を残した。
相手DFの股抜きからペナルティエリア内で待ち構えていたMF松本泰志へとラストパス。これを松本が冷静に決め、広島が一時勝ち越しとなる得点をアシスト。川辺が海外で得た経験や技術がチームにもたらす効果は絶大なものとなるであろう。優勝争いもいよいよ最終局面を迎える。川辺は広島の救世主となることが出来るのか。注目が集まる。