大会方式が現行の7クラブ参加トーナメント制から32クラブ参加へと大きく変わるクラブW杯。新方式による第1回大会は、2025年6月から7月にかけてアメリカで開催される予定だが、放映権を巡る交渉の難航が報じられるなど、開催までの課題は山積。一部で賞金減額や過密日程による選手のコンディション悪化を心配されている。
一方、Jリーグは10月29日の理事会で、2025シーズンのプロA契約の登録枠について「全クラブ27人」と、パリ五輪開催による2024シーズンの特例をそのまま適用することを決定。ただ、浦和については「クラブW杯で日本を代表するクラブとして最高の結果を残してもらう」ことを理由に、30人に拡大されている。
そんななか、フランス紙『レキップ』が29日に伝えたところによると、ラ・リーガのハビエル・テバス会長はクラブW杯開催に反発。「FIFAは欧州クラブに5000万ユーロ(約85億円)程度の賞金を支払うと約束していた。だが、それだけの賞金を期待するほどの開催資金はなく、この問題は解決されていない」などと、FIFA(国際サッカー連盟)の姿勢を批判している。
また同会長は「選手の意見に耳を傾ける」として、「クラブW杯はスター選手のみならず、他の選手も傷つける。シーズン終わり、次のシーズンの開幕前に開催することで、参加選手のフィジカルやメンタルが危険に晒される。それに(ラ・リーガのような)各国のリーグ戦にも影響が出る」とコメント。選手のコンディション悪化という不安材料も、クラブW杯を中止すべき理由のひとつに挙げている。
先日、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ擁するインテル・マイアミがMLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)東地区で優勝したことにより、開催国代表チームとしての出場を決めたクラブW杯。欧州方面から開催反対の声が湧き起こっているだけに、Jリーグの見解が気になるところだ。