昨季は、シーズン終盤怒涛の追い上げで6年ぶりのプレーオフ進出を果たしたジェフユナイテッド千葉。今季も最終盤の第37節終了時まではプレーオフ圏内につけJ1昇格へと迫った。
しかし、第37節のV・ファーレン長崎戦に敗れると続く最終節モンテディオ山形戦にも0-4と敗戦。上位対決での手痛い2連敗で7位が確定し2年連続のプレーオフ進出とはならなかった。

来季再び昇格を目指すべくこの冬の補強が注目されることは間違いないが、一方でJ2での上位争いを演じたことから戦力流出の懸念は大いにある。実際、昨シーズン惜しくもプレーオフ進出を逃したV・ファーレン長崎からはMF鍬先祐弥、ヴァンフォーレ甲府からはMF長谷川元希と主力選手がJ1クラブへ移籍しており、千葉にも同様のことが十分起こりうる。特にシーズンを通して爆発的な得点力を見せた攻撃陣を中心に、J2のみならずJ1クラブから声がかかっても不思議のない選手が多いだけに心配は尽きない。

もちろん、ポジションを問わず現在所属するすべての選手が重要な戦力であることに違いはないが、ここではその中でも特に来季こそ昇格を成し遂げるため手放せない選手を5名ランキング形式で紹介していく。(期限付き移籍中の選手は対象外とする)※11月29日時点の情報に基づく

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ジェフ千葉が来季こそJ1昇格を果たすために絶対手放せない選手トップ5

5位:横山暁之

今シーズン千葉における注目の新戦力の1人であったMF横山暁之。昨季はJ2初挑戦の藤枝MYFCで6ゴール8アシストと強烈な存在感を示し、チームの中核として躍動していた。新天地で迎えた今季も序盤から見せ場をつくり、開幕から2戦連続ゴールなどで早速期待に応えている。

積極的な仕掛けや丁寧なスルーパスからチャンスを創出。もちろん自らもゴール前まで顔を出し、得点を決めきる力も十分に披露してきた。今季33試合出場で5ゴール4アシストと数字の上でも申し分ない。加入初年度での活躍ぶりを見ると、来季はますます攻撃の核としての働きを期待できることから手放せない選手5位とした。


ジェフ千葉が来季こそJ1昇格を果たすために絶対手放せない選手トップ5

4位:佐々木翔悟

昨季の後半戦はほぼ全試合にスタメン出場したDF佐々木翔悟。今季は序盤戦こそベンチスタートも多かったが、第16節以降は先発としてピッチに立ち続けシーズンを通して29試合と多くの出場機会を得た。シーズン途中に守備の大黒柱であるDF鈴木大輔を負傷で欠くこととなった千葉にとっては、極めて重要な役割を果たした選手であると言えよう。

守備はもちろんのこと、強烈なロングシュートや質の高いフィードなど攻撃面でも見せ場を多く作り2ゴール4アシストをマークしている。今季千葉は得点数こそリーグでも3番目に多い数字を挙げたが、一方で失点数は上位6チームのどこよりも多く来季昇格を目指すためにも改善が求められる。鈴木の帰還も必須だろうが、新たな守備の中心として期待も高いことから手放せない選手4位とした。

ジェフ千葉が来季こそJ1昇格を果たすために絶対手放せない選手トップ5

3位:髙橋壱晟

昨年に引き続き右サイドバックとして攻守両面で存在感を示したMF髙橋壱晟。37試合とほぼ全試合に出場し、今季チームで最も出場時間が長いことからもその重要性が窺い知れる。

守備のバランスを整えつつ、前にポジションを取るFW田中和樹ら攻撃的なタレントを活かすほか、ピンポイントのクロスからゴールを演出するなど機を見た攻撃参加から決定機を作り出せることも魅力だ。右サイドバックが定位置となっているものの、センターバックや中盤中央でもプレー可能な髙橋。こなせるポジションとプレーの幅が極めて広く、代えの利かない選手の1人であることから手放せない選手3位とした。

ジェフ千葉が来季こそJ1昇格を果たすために絶対手放せない選手トップ5

2位:田中和樹

期限付き移籍から完全移籍へと移行した今季のFW田中和樹。加入初年度となった昨季は、38試合と多くの出場機会を得て2ゴール4アシストとチームのプレーオフ進出に大きく貢献したが、今シーズンはさらに上を行く活躍を見せた。

ドリブルを武器に敵陣深くまで侵入し丁寧なクロスで多くのチャンスを演出。第2節藤枝戦のダイビングヘッドや第35節甲府戦でのボレーなど印象的なゴールも奪い、5つのゴールとチームトップかつリーグでも2位タイとなる9つのアシストで攻撃を支えた。
まぎれもなくJ2屈指のサイドアタッカーであり、もしも失えば千葉自慢の攻撃力にも大きく影響することから手放せない選手2位とした。

ジェフ千葉が来季こそJ1昇格を果たすために絶対手放せない選手トップ5

1位:小森飛絢

もはや言うまでもなく千葉にとって最も手放したくないのはFW小森飛絢だろう。ルーキーイヤーの昨年33試合で13ゴールを挙げたストライカーは、今季も圧巻の得点力を見せた。38試合すべてに出場し特にシーズン後半戦は驚異的な勢いで得点を積み上げ、最終的に23ゴールを挙げて今季のJ2得点王に輝いた。

こぼれ球への鋭い反応やエリア内での冷静な駆け引きなど、得点を奪う能力はJ2のみならず国内でも屈指。この冬J1はもちろん海外から声がかかっても何ら不思議はない選手の1人であり、争奪戦が巻き起こることも十分に考えられる。千葉にとって小森の流出は得点力ダウンに直結することから手放せない選手1位とした。ファンやサポーターにとっても、小森の去就から目が離せない冬になりそうだ。
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