2005年に中国進出した良品計画グループは、中国において「無印良品」商標の国際分類の1~45類のほぼ全てを登録しており、今回報道で取り上げられたベッドカバーやタオル等の商品カテゴリを指す24類は、同グループよりも先に別の会社が24類のうち多くの部分を対象として出願登録していたという。そのため、同グループが24類で「無印良品」商標を登録しているのはカーテン等の一部のみ。商標権を取り戻すために2001年に異議申立てを行って以降、長年にわたり訴訟で争っており、現在も進行している。今回の報道については、同グループが損害賠償を支払ったという内容を否定しているほか、「中国において無印良品はもう使えないのか」といった問い合わせに対し、仮に民事裁判で敗訴が確定したとしても一部の商品カテゴリーを除き正当に使えるとコメントした。
また、近年はMUJI上海が展開する店舗と同じエンジ色の背景に白い漢字と書体を使った「無印良品」を看板に掲げ、内装や品揃えも類似した店舗が中国国内に大量に出店しているという。同グループは「無印良品」ブランドとの関係性はないと否定。24類「無印良品」の権利者からライセンスを受けるなどして運営されているものと推測し、また少なくとも一部において24類だけでなく他の商品にも「無印良品」のロゴを使用して販売している事実を確認しているという。
同グループはこのような権利侵害に対してこれまでも訴訟等の措置を講じており、別会社のある店舗において24類以外の商品への「無印良品」商標を使用した販売に対しては勝訴判決を得て、賠償金約200万元の支払いを受けた。今後も模倣店舗・権利侵害に対して断固とした法的措置を取っていくという。