ビューティプロダクトを手掛けるコティ(COTY)が、プライベートエクイティ会社KKRにヘアケアブランド「ウエラプロフェッショナル(Wella Professionals)」やネイルブランド「OPI」を含むプロフェッショナルビューティー事業の過半数株式を売却すると発表した。転換優先株を通じて、コティは7億5,000万ドル(約795億円)分の出資を受ける。

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 コティは、「グッチ(GUCCI)」「クロエ(Chloé)」などのフレグランスや、「リンメル(RIMMEL)」といったビューティブランドを展開している。新型コロナウイルス感染拡大による売り上げの減少やP&Gのビューティ事業売却計画の崩れにより、今年3月には信用格付けをB+から債務不履行の可能性があるBに格下げされていた

 今回売却するプロフェッショナルビューティー事業は、ウエラプロフェッショナル、OPI、ヘアカラーブランド「クレオール(Clairol)」、ヘアスタイリングツールブランド「ghd」の全4ブランドから構成。事業価値は総額約43億ドル(約4,600億円)あるという。業務提携契約の署名は5月末までに完了する予定で、コティは株式40%を引き続き保有する。プロフェッショナルビューティー事業の売却より、コティは約30億ドル(3,200億円)の現金収入を得るという。

またKKRは契約成立後、追加で2億5,000万ドル(約267億円)分の転換優先株を買い取る予定だ。

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