ケリング(KERING)が、同社として初めて生物多様性に関する戦略を発表した。

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 同社が発表した戦略では、サプライチェーンが影響する生物多様性の損失を最小限に抑え、健全な土壌を支える環境再生型農法を推進し、グローバルな生態系および森林の保護を促す。

2025年までの具体的な目標として、サプライチェーン全体で使用する土地面積の約6倍に当たる土地の再生と保護や、生物多様性の保全、二酸化炭素の吸収および固定を推進し、農地と放牧地の100万ヘクタールを環境再生型農業に転換するほか、生物の生息環境の改善を支援するプログラムを通じてさらに100万ヘクタールの土地を保護することを挙げている。また、国際NGO団体「コンサベーション・インターナショナル」と連携し、再生型農業プロジェクトを支援する基金を設立した。

 ケリングでチーフサステナビリティオフィサー兼国際機関渉外責任者を務めるマリー・クレール・ダヴー(Marie-Claire Daveu)は今回の発表について「生物多様性は私たちの業界、そして広く社会の長期的な生存と結びついており、これに関する戦略をケリングの日々の業務と全体のサステナビリティ戦略に組み込むことは、生物多様性が消失するペースを今後数年間にわたって抑える上で極めて重要です」とコメントしている。

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