現代アーティストの村上隆が、初の映画シリーズ「めめめのくらげ」の続編となる「めめめのくらげ2 マハーシャンク」の公開を断念したと自身のインスタグラムで発表した。多大な費用をかけて制作を進めてきたが、新型コロナウイルスにより自身が代表を務めるカイカイキキが倒産寸前に追い込まれたためだという。

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 めめめのくらげは実写とCGを組み合わせたSFファンタジー作品。2013年4月に公開したパート1では震災後の日本を舞台に、主人公の小学生、正志(まさし)ら子どもたちと、大人には見えない不思議な生物"ふれんど"の交流と冒険を描き、キャストとして子役の末岡拓人と浅見姫香のほか、窪田正孝や染谷将太らが名を連ねた。

 続編の制作には2012年から取り掛かっていたが、ギャガの配給で公開されたパート1の興行収入が悪く打ち切りが決定。しかし「ゴジラ」や「ウルトラマン」、そして「スター・ウォーズ」などの世界に憧れ続けてきた村上にとって続編は「子どもの頃の夢を実現する集大成となる作品になる予定だった」といい、莫大なコストを映画制作に費やしてきた。公開に至らなかったことについて村上はインスタグラムの動画で関係者に謝罪した。

 公開を断念する代わりに、シューティングの裏側を網羅したドキュメンタリー作品を発表していく予定で、インスタグラムではエピソード1を公開している。

ドキュメンタリー作品について、村上は「もしかしたら、私の愚かな失敗の物語を見ることは、視聴者やフォロワーにとってはカタルシス効果があるかもしれない」とコメントしている。

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