ファッション出版業界 2010年総まとめ

ファッション出版業界 2010年総まとめ
       

 今年を象徴するニュースの1つに、雑誌をはじめとした出版業界の変動が挙げられる。多くの雑誌が創刊した一方で、残念ながら休刊を迎えた雑誌も多い。世相を反映するファッション出版業界を軸に2010年を振り返る。


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■2010年の幕開けは老舗モード誌の休刊から■  2010年は、文化出版局が発行する雑誌「high fashion(ハイファッション)」の休刊決定という衝撃的なニュースで幕を開けた。およそ50年間に渡り刊行されてきた「high fashion」は、日本におけるモード誌の先駆けとして国内外のコレクションをはじめとしたファッション、ビューティなどの情報を扱ってきたファッション雑誌。歴史ある同誌のラストを飾ったのは「COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)」。自由編集と題し、60ページにわたる特集記事を掲載した。休刊後はWEBへと移行し、コレクションをはじめとした情報を発信。新たな活路を見いだしている。  その後も休刊は続き、4月にはインフォレストが発行する女性ファッション雑誌「nadesico(ナデシコ)」、10月にはセブンシーズが発行する「Harper's BAZAAR (ハーパース・バザー)」の日本版が休刊。イギリスのファッション誌の日本版「DAZED & CONFUSED JAPAN」も同じく日本での展開を終了した。 □2010年休刊した雑誌□ ・雑誌「ハイファッション」と季刊「銀花」が2月発売号で休刊(2010年1月12日) ・「ハイファッション」休刊号のラスト特集はコム デ ギャルソン!(2010年2月26日) ・雑誌ハーパース・バザー 日本版が休刊(2010年9月7日) ■新ジャンル開拓がキー? 女性&男性雑誌創刊■  一方で、2010年スタートを切った雑誌も多数。女性誌では姉妹誌の創刊が相次いだ。角川春樹事務所から4月に創刊されたのは、大人の渋原系ストリートファッション誌「pop sister(ポップシスター)」。同誌はギャルのバイブルと言えるファッション誌「Popteen」のお姉さん雑誌として発売されている。また、「GINGER(ジンジャー)」を発行する幻冬舎は、その姉妹誌として女性向けの文芸誌「GINGER L.(ジンジャー エール)」を6月に発表。12月に季刊誌として創刊した。続いて、創刊から21年目を迎える「SPUR(シュプール)」からは、"モード初心者"をターゲットに「SPUR pink(シュプール ピンク)」が登場した。  また、40代という消費パワーのある世代をターゲットとした雑誌「GLOW(グロー)」が誕生。これまでにないカジュアル思考を持ったツヤっと輝く40代女子に向けた雑誌として「InRed(インレッド)」の次のステップに宝島社が用意したファッション雑誌だ。発売日に銀座でルビーを配った他、銀座松屋をラッピングするなど豪華なプロモーションも話題となった。 □今年創刊した女性誌□ ・「GINGER」が文芸誌に進出 姉妹誌「ジンジャーエール」創刊(2010年6月29日) ・モード初心者のバイブル!? SPURの妹版「シュプール ピンク」創刊(2010年7月6日) ・大人セクシー宣言「エッジ・スタイル」創刊(2010年6月8日) ・宝島社 10月に新雑誌「GLOW」「リンネル」同時創刊(2010年7月30日) ・「GLOW」が遂に発売、銀座でルビーを無償配布(2010年10月28日) ・マガジンハウス 大人女子にLips(リップス)創刊 (2010年12月21日)  男性誌では、女性誌の男性版が次々と登場。ライフスタイルを指南する「LEE(リー)」からは、「Men's LEE(メンズ リー)」が誕生。3月に増刊として登場した「Men's LEE」の表紙は江口洋介、同じ時期に書店に並ぶ「LEE」4月号の表紙は森高千里という夫婦出演で販売された。また、男性のための美容雑誌も登場瑛太が表紙を務める「GROOMING BOOK」は、美容意識の高まっている男性に向けて正しい美容法を指南した。 □今年創刊した男性誌□ ・LEE世代の夫に向けて、男性ライフスタイル増刊「メンズ リー」誕生(2010年3月6日) ・こだわる男、買わずに死ねるか!?「MEN'S Precious(メンズ プレシャス)」創刊(2010年4月9日) ・「STUDIO VOICE」 iPhoneアプリで再登場(2010年6月24日) ・男子のための美容教科書「GROOMING BOOK」 誕生(2010年7月21日) ■11月、相次ぐ新聞社の倒産■    2010年最も衝撃的だったニュースの1つが業界新聞の休刊。11月、業界大手の日本繊維新聞とセンイ・ジヤァナルの2紙が終わりを迎え、ファッション業界に激震が走った。繊維とファッション業界を網羅する日本繊維新聞は1943年創刊。発行部数12万4000部を誇る業界2位の日刊紙だ。一方のセンイ・ジヤァナルは、業界四紙に数えられる繊維の専門新聞。1949年の会社設立後1953年より週3日新聞を発行しており、ニットを軸に総合的な情報発信を続けていた。いずれも老舗新聞社としての歴史を持つ一方で、現代人の活字離れに対する新聞社の苦悩が浮き彫りとなった。 □業界紙の終焉□ ・業界専門紙大手 日本繊維新聞が休刊 営業停止へ(2010年11月1日) ・業界大手紙センイ・ジヤァナルが倒産、休刊へ(2010年11月1日) ■売れまくる雑誌■  今年、好調な雑誌も多数。宝島社が刊行している「sweet(スウィート)」が、8月に発行部数過去最高の107万部を突破。これを記念して「107万部ありがとう!sweet無料ショッピングバス」を運行するなどで話題となった。しかし続く10月号で、またしても過去最高の115万部発行し、すぐに記録を塗り替えた。  8月に発売されたWWD NY創刊100周年記念号であるインファス発行の「WWD マガジン」2010年秋号もまた、好調な売れ行きとなった。豪華有名人が顔を揃えた「WWD マガジン」2010年秋号の表紙を飾ったのは、「CHANEL」を纏ったフィギュアスケーター浅田真央とあって発売前から話題に。これに加え、松任谷由実のキャストも意外性から消費者の購買意欲をかき立てた。  さらに今年忘れてはならないのが、ムック。特に宝島社がブランドムック市場を独占状態。そんななか、集英社から発売されたのが今年で日本での展開を終了する「D&G(ディー&ジー)」史上初のブランドBOX。ノルディック柄のトートが付いた秋冬コレクションをまとめたもので、トレンドも加わり人気に火がついた。また宝島社は自社で企画制作を手がけるマルチメディア商品というジャンルからスッキリ美顔ローラーを発売。異例の200万部超えという大ヒットとなった。 □売れまくった?今年の人気本□ ・世界初 D&GブランドBOXが書店に(2010年8月11日) ・WWD NY創刊100周年記念号が売れまくっている 浅田効果?(2010年8月26日) ・またしても過去最高、sweet10月号は115万部(2010年9月3日) ・宝島社 スッキリ美顔ローラーが200万部超え(2010年10月12日) ■大物編集長の退任 海外雑誌事情■  海外からは、ファッションブロガーとして有名なTavi(タヴィ)の新雑誌創刊など、話題のニュースが飛び込んできた。  12月に発表されたフランス「VOGUE PARIS(ヴォーグ パリ)」の編集長Carine Roitfeld(カリーヌ・ロワトフェルド)の退任は、業界に衝撃を与えた。Carine Roitfeldは、米版ヴォーグの編集長、Anna Wintour(アナ・ウィンター)と並び、活躍していた編集長だ。気になる退任後の活動として、「TOM FORD(トムフォード)」と再びタッグを組むのでは?など様々な憶測が飛び交った。Carine Roitfeldは2011年1月末で「VOGUE PARIS」を去り、同誌は新たな編集長を迎える。 □海外注目ニュース□ ・14歳ブロガー タヴィがティーン雑誌創刊か!?(2010年11月17日) ・仏VOGUE編集長カリーヌ・ロワトフェルドが退任(2010年12月17日)

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2010年12月31日のファッション記事

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