
資生堂が、体感温度と香りの関係について興味深い研究結果を発表した。この研究では、人は「香り」で涼しさや暖かさを体感できるということが明らかになっており、特にペパーミントの香りが"冷たさ"を感じさせる香りだという。暑い日が続く今、爽やかな香りをかぐことで、より涼しく快適に夏を過ごすことができる。
ペパーミントの香りで涼しさを体感?資生堂の研究の画像を拡大
資生堂リサーチセンターでは、20代後半の女性36名に32種類の香料をかいでもらい、その香りから受ける温かさや冷たさの印象を7段階で評価するという実験を実施。甘いバニラの香りをかいだ人は、約9割が「非常に温かい」、「温かい」と感じた一方で、清涼感のあるペパーミントの香りについては、約7割が「非常に冷たい」、「冷たい」と回答している。香りをかぎながら同じ温度のクリーム(無香料)を腕に塗る実験では、バニラの香りをかぎながら塗った場合、約9割の人がクリームを「温かい」、「やや温かい」と感じ、ペパーミントの香りをかぎながら塗った場合は、約9割の人がクリームを「冷たい」、「やや冷たい」と答えた(実験参加は各香りで18名ずつ、5段階評価)。
また、水槽に手を入れて温冷感を評価する実験では、「やや温かい」と感じた水温が、無香の場合は32℃、ペパーミントの香りをかぎながらの場合は28℃という結果が得られた。ペパーミントの香りをかぐことで、水温が4℃低い水に手を入れているのと同様に感じるという結果が出ている(実験参加者12名)。