ワンダーウォールが設計、故・渡邊かをるが運営していた鎌倉のバー「THE BANK」復活

 片山正通が主宰するワンダーウォールが、鎌倉に再オープンしたバー「ザ・バンク(THE BANK)」のインテリアデザインを手がけた。アートディレクターの故・渡邊かをるが生前運営していたバーの建物や内装、家具などを当時の状態に近い形に復元。もともと倉庫だった2階はラウンジに変更し、近日中にオープンする予定だという。




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 「ザ・バンク」は、1928年に鎌倉銀行由比ケ浜出張所として建てられた同所を渡邊かをるが気に入り、バーとしてオープン。当時のプロジェクトに片山正通も携わっており、「ワンダーウォールを立ち上げた最初のプロジェクトで、随分と緊張したことを思い出します」という。「アイリッシュのパブとイタリアのバールと日本のあの頃の感じな!」という渡邊かをるの言葉から「この小さなビルが、竣工当時から銀行ではなくバーだったら!?」とイメージを膨らませ、2000年4月に「ザ・バンク」としてオープンした。片山正通は、バーへの造詣が深い渡邊かをるから多くのことを学んだといい、当時のザ・バンクについて「渡邊さんの美学を強く反映した、大人がお酒を愉しむバーでしたね」と回顧する。地元の人々だけではなく東京からの来客も多く、渡邊かをる自身も毎週末通いお酒を楽しんでいたという。


 多くの人々に愛された「ザ・バンク」は、渡邊かをるが2015年3月に逝去したことを機に同年5月に閉店。「足しげく通っていたかをるさんが病気になって入院して、その後亡くなってしまったので、お店をやめたくてやめたわけではない。気持ちは残っていたはず」と考えた片山正通は、美しいものや粋なものを追求した渡邊かをるの"足跡"を残すため、復活させることを決めた。賃貸契約が終了していたため改めてオーナーに挨拶するところから始めたが、建物や内装は当時のままの状態で残され、家具については「やがて志のある人が現れた時に渡す」と古道具屋が売却せずに保管していたなど、様々な幸運が重なり当時にごく近い状態に戻すことができたという。タバコや葉巻の煙で脂色(やにいろ)になった1階の壁もそのまま残した。


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