10年超の沖縄ヤンキー参与観察録 輪郭をつかみにくい「地元」という土台【ブックレビュー】

神保慶政

映画監督

1986年生まれ。東京都出身。上智大学卒業後、秘境専門旅行会社に就職し、 主にチベット文化圏や南アジアを担当。 海外と日本を往復する生活を送った後、映画製作を学び、2013年からフリーランスの映画監督として活動を開始。大阪市からの助成をもとに監督した初長編「僕はもうすぐ十一歳になる。」は2014年に劇場公開され、国内主要都市や海外の映画祭でも好評を得る。また、この映画がきっかけで2014年度第55回日本映画監督協会新人賞にノミネートされる。2016年、第一子の誕生を機に福岡に転居。アジアに活動の幅を広げ、2017年に韓国・釜山でオール韓国語、韓国人スタッフ・キャストで短編『憧れ』を監督。 現在、福岡と出身地の東京二カ所を拠点に、台湾・香港、イラン・シンガポールとの合作長編を準備中。

http://y-jimbo.com/index.html

なぜ「沖縄のヤンキー」にこだわるのか

打越正行『ヤンキーと地元』(筑摩書房)は、沖縄のヤンキーに焦点を絞って、彼らの「その後」も含め2007年から粘り強く調査がなされた研究録である。

著者が沖縄のヤンキーを対象に参与観察(社会調査の手法の一つで、調査者自身が対象の社会や集団に加わって観察・情報収集する方法)するきっかけとなったのは「ゴーパチ」の存在だ。「沖縄の大動脈」とも言われている国道58号線の通称で、海をまたいで鹿児島市・種子島・奄美大島にまで及んでいる。沖縄で唯一の片側三車線道路であるこの場所を暴走していたヤンキーたちは、地元民にとっても「見もの」で、調査をし始めた当時に著者は100人ほどのギャラリーと「暴走見物」の時間を共有したこともあるという。


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