10日の米国株式市場は反落。ダウ平均は57.88ドル安の42454.12ドル、ナスダックは9.57ポイント安の18282.05で取引を終了した。
消費者物価指数(CPI)が予想を上回り連邦準備制度理事会(FRB)の速やかな利下げ期待の後退で、寄り付き後、下落。大型ハリケーンが影響し週次新規失業保険申請件数が大幅増加したことも景気見通し悪化につながり、さらなる売り圧力となり続落した。AI分野を先導する半導体エヌビディアの上昇が相場全体の下支えとなり、終盤にかけ下げ幅を縮小し終了。

米国株反落もエヌビディア上昇が材料視されて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。日経平均は39600円台でスタートした後は、上値の重い展開となったが前日比プラス圏は維持。3連休なども意識されて積極的な売買は手控えられ薄商いとなるなか、好業績を発表したファーストリテ<9983>が大幅高となり日経平均を押し上げた。なお、寄付きで算出されたオプションとミニ日経平均先物10月物の特別清算指数(SQ)は39701.93円(概算値)となった。

大引けの日経平均は前日比224.91円高(+0.57%)の39605.80円となった。東証プライム市場の売買高は15億7950万株。売買代金は3兆7755億円。業種別では、銀行業、小売業、保険業、非鉄金属、海運業の5セクターのみ上昇した一方、不動産業、陸運業、建設業、金属製品、電気・ガス業などが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は30.5%、対して値下がり銘柄は66.0%となっている。


日経平均採用銘柄では、国内外ユニクロ事業が好調で前期大幅上振れ着地となったファーストリテが上場来高値を更新し、後場一段高いとなったほか、証券会社のポジティブなレポートを材料に商船三井<9104>が買われた。このほか、三井住友FG<8316>、三菱UFJ<8306>、千葉銀行<8331>、りそなHD<8308>など銀行株が上昇。フジクラ<5803>、古河電工<5801>、アドバンテスト<6857>、中外製薬<4519>、川崎重工<7012>の上昇も目立った。

一方、セブン&アイHD<3382>は企業価値向上に向けた事業再編を発表したが、同時に25年2月期利益予想を引き下げたことが嫌気されて売り優勢となった。このほか、アサヒグループHD<2502>、サッポロホールディングス<2501>、ニトリHD<9843>など円高メリット銘柄の一角が売られた。また、メトロ上場が意識されて、東武鉄道<9001>、小田急電鉄<9007>、京成電鉄<9009>など関東私鉄株もさえない。

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