1日の日本株市場は、売り一巡後は半導体株主導での押し目狙いの展開になりそうだ。7月31日の米国市場は、NYダウが99ドル高、ナスダックは451ポイント高だった。
米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り政策金利を据え置いた。FOMC後のパウエルFRB議長会見で、9月の利下げの可能性を示唆したことが材料視された。また、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が決算評価から買われるなど、ハイテク株の強い値動きが目立った。シカゴ日経225先物清算値は大阪比575円安の38655円。円相場は1ドル150円00銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで開始直後に急落しており、一時38390円まで売られる場面もみられた。為替市場ではドル円が一時1ドル=149円台に突入しており、日米金利差縮小に伴う持ち高調整の売りが警戒されやすいところである。一方で、米国ではエヌビディアが急伸するなど半導体株の強い値動きが目立った。「バイデン政権は新たな対中輸出規制において、日韓とオランダは適用が除外される見通し」と報じられたことは前日の時点で織り込まれているが、押し目狙いの買い意欲は強そうだ。

 また、メタプラットフォームズが決算評価から時間外取引で買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の手掛かり材料になりやすいだろう。国内ではアドバンテスト<6857>が業績予想の上方修正を発表しており、評価されそうである。
そのため、先物にサヤ寄せする形から朝方こそ売りが先行するだろうが、売り一巡後はリバウンド機運が高まりそうだ。もっとも、日米金利差縮小に伴う円高基調が強まるなか、トヨタ<7203>など輸出関連の一角は手掛けづらくさせそうなほか、日米金融イベント通過でメガバンクなどには利益確定の売りが入りやすくなろう。

 日経平均は昨日の上昇で7月25日の急落局面で空けたマドを埋めており、75日線を回復してきた。達成感が意識されやすいところであるが、売り一巡後の底堅さがみられるようだと、同線からの上放れを狙った動きもありそうだ。こう着感が強まるようだと、決算を手掛かりとした個別物色の流れになりやすく、昨夕の決算ではアドバンテストのほか、JR東<9020>、日立<6501>、コニカミノルタ<4902>、Jパワー<9513>、住友ファーマ<4506>、積水化<4204>、日清粉G<2002>、エプソン<6724>、日特殊陶<5334>、山崎パン<2212>、TOTO<5332>、京成<9009>、ナブテスコ<6268>辺りが注目される。
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