20日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。19日の米国市場は、NYダウが236ドル高、ナスダックは245ポイント高だった。
米経済が急速な減速を回避し、ソフトランディングが可能との期待から買いが先行した。また、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、シカゴ連銀のグールズビー総裁が週末のインタビューで、9月の利下げに前向きな姿勢を示したことも支援材料となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比650円高の37820円。円相場は1ドル146円60銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップアップで始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションでリバウンドを強めており、日中取引で割り込んでいた25日線を回復し、終盤にかけて上げ幅を広げ、一時37870円まで買われる場面もみられた。昨日の日経平均株価は後場に入り下へのバイアスが強まっていたが、短期筋の買い戻しを誘う流れになりそうだ。

 ただし、ジャクソンホール会議での米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいと考えられ、節目の38000円接近では利益確定に伴う売りが入りやすいだろう。また、昨日の下落要因となった為替市場の動向にも注意する必要があり、再び円高傾向を強めてくる局面では先物主導での売り仕掛け的な動きに向かわせやすいと考えられる。そのため、25日線近辺での押し目狙いのスタンスになりそうである。

 物色としては、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が、日経平均株価をけん引することが見込まれる。米国ではAMDやエヌビディアが4%を超える上昇をみせており、ナスダック指数は8日続伸だった。
ナスダック指数は25日、75日線を突破し、7月23日以来の水準を回復してきており、ハイテク株への支援材料になるだろう。もっとも、S&P500指数も強い動きが続いており、こちらも8営業日続伸で7月18日以来の水準を回復している。

 東京市場においてもインデックス買いが中心ではあるものの、幅広い銘柄が買われることになりそうだ。日経平均株価は25日線が支持線として意識されてくるようだと、75日線が位置する38655円辺りが射程に入ってくるため、売り方の買い戻しの動きが強まる可能性もありそうだ。
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