27日の日本株市場は、薄商いながらも日経平均の年初来高値更新を意識した相場展開になりそうだ。クリスマス明けの米国市場では、NYダウが105ドル高となった。中国が来年1月に予定している貿易合意の署名に関して、米国と緊密に連携しているとの発表を受けて買いが先行。年末商戦の好調が伝えられたことも材料視されている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円高の23925円。円相場は1ドル109円60銭台と、前日からはやや円安に振れて推移している。
米株高の流れを受けて、高値更新を意識したセンチメントになりそうである。受け渡しベースでは2020年相場入りとなるため、先高期待も高まりやすいところであろう。祝日明けによる海外勢の資金流入も少なからず期待されるところでもある。とは言え、参加者はフルメンバーではなく、多くの機関投資家は休暇に入っているため、出来高はそれ程膨らみ難いところである。そのため、大きなトレンドは期待しづらく、基本はこう着の中での高値意識といったところである。
もっとも、米国の上昇局面においては、アップル、アマゾンといったGAFA銘柄が上昇をけん引する格好である。今年の相場をけん引したFANG・GAFA銘柄の上昇により、センチメントを明るくさせることになる。インデックスに絡んだ商いが中心ではあろうが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への波及が意識されるところである。
また、個人主体の短期的な値幅取り狙いの商いは活発である。IPOの好調から資金回転は効いている状況であり、需給は良好であろう。短期的な値幅取り狙い中心で中長期的なポジション取りとはならないだろうが、成長期待から買われている銘柄などへは、一段高を狙った短期資金が集中しやすい。
2019年の売買はあと2営業日であるが、日経平均が再び年初来高値を意識してくる中、強いトレンドが継続している銘柄などへは、引き続きショートカバーを意識させる強い値動きが続く可能性がありそうだ。
《AK》
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