本日24日の欧米市場のドル・円は、オランダで開催されるG-7緊急首脳会議とロシア・ウクライナ国境付近の軍隊の動向への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
本日、東京株式市場とドル・円相場が強含みに推移した背景は、4半期期末に向けた安倍トレード(日本株買い・円売り)のショートカバーであり、3月期末決算に向けた本邦機関投資家のリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)などで上値は限定的だと予想される。
オランダで開催されるG-7緊急首脳会議では、G-8から放逐したプーチン・ロシア大統領への対応策が協議される。
クリミア半島を巡りプーチン・ロシア大統領が仕掛けた「ロシアン・ルーレット」は、1962年のキューバ・ミサイル危機を彷彿とさせる。
キューバ危機では、ケネディ米大統領はフルシチョフ・ソ連共産党第一書記に対し、核戦争も辞さないとの強硬姿勢で交渉し、ミサイルを撤去させた。
そのフルシチョフ・ソ連共産党第一書記が、1954年にウクライナに移管したクリミア半島を巡り、プーチン・ロシア大統領と欧米との間で「ロシアン・ルーレット」によるチキンゲームが始まっている。
プーチン・ロシア大統領の戦略は、「欧州連合」に対抗する「ユーラシア連合」という旧ソビエト連邦の復活である。
戦術は、5月25日のウクライナ大統領選挙に向けて、ウクライナの東南部のロシア編入であると想定されるが、昨年から戦術的ミスを重ねてきた欧州連合とオバマ米大統領には勝ち目が無いような気がする。