*12:02JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):デンカ、鳥貴族、弁護士コムなど
東芝:2466円(+92円)
大幅続伸。早ければ3日にも、東証2部から1部への昇格を東証に申請すると報じられている。
1部上場に伴うパッシブ資金のリバランス買い需要は10日分程度のインパクトといった試算もあり、今後の需給改善を期待する動きも先行している。東証で2部から1部への移行基準を緩和しており、現状では1部復帰に必要な形式要件が整っている。ただ、2月中旬には子会社で架空取引が発覚したこともあり、審査には時間がかかるとの見方も。


鳥貴族:1245円(-169円)
急落。新型コロナウイルスの感染拡大による自治体からの各種要請などを踏まえて、4月4日から4月12日までの期間、直営全店において臨時休業することを決定したと発表している。臨時休業実施店舗は394店舗となる。
外食手控えによる客数減少で、3月以降の売上低迷に対する警戒感は強まってきていたが、直営全店休業による業績へのマイナスインパクトをさらに警戒視する流れとなっている。


国際帝石:647.4円(+31.4円)
大幅続伸。前日のNY原油市場ではWTI先物が急反発し、一時前日比35%高の1バレル27ドル台にまで上昇している。トランプ米大統領がサウジアラビアとロシアが減産で近く合意すると発言、需給の引き締まりが意識される形になった。産油国間の意見調整は短期的に難しいとの見方が強まっていただけに、原油相場にとってはポジティブな流れとなっている。原油高メリット銘柄となる同社にも見直しの動きが優勢に。



デンカ:2571円(+490円)
急騰。日本政府の要請を受けて、新型コロナウイルス感染症の患者を対象とした抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」の原料マロン酸ジエチルを供給することを決定したと前日に発表している。5月より生産を開始する予定としている。同社は国内唯一のマロン酸ジエチルメーカーであり、日本政府が「アビガン」の国内薬事承認を進めているなかで、今後の業績押し上げ効果につながるとの期待が高まる形に。


エコモット:754円(+20円)
大幅に3日ぶり反発。石屋製菓(札幌市)と協働でウェアラブルサーモグラフィーカメラによる健康管理の実証実験を開始すると発表している。
石屋製菓の工場で菓子製造に携わる従業員や「白い恋人パーク」への来場者に対し、体表面温度測定を実施する。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大規模施設での非接触型の体温測定の需要が高まるとの期待から買われているようだ。


セルソース:10010円(-320円)
一時10840円まで大幅続伸。スキンケア化粧品「Signalift(シグナリフト)」シリーズをファミリーマートの41店舗で6日から販売開始すると発表している。コンビニエンスストアでの自社製品の店舗販売は初めて。通常のSignaliftシリーズに加え、ファミリーマート限定としてジェルパック洗顔などが入った「シグナリフト トライアルセット(3回分)」も発売する。
コンビニへの展開が利益拡大に資するとの見方から、寄り付き後買いが入っていたが、その後株価はマイナスに転じている。


弁護士コム:4905円(+305円)
大幅に5日続伸。セキュリティ専門のコンサルティングファーム、TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング(東京都港区)と業務提携したと発表している。ユーザー企業が弁護士ドットコムのWeb完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」を導入する際、TMIプライバシー&セキュリティコンサルティングが電子署名フローの構築支援や企業のセキュリティ体制の監修・構築などを実施する。

《ST》