来週の新興市場でも、マザーズ指数の上値は重いとみておいた方がいいだろう。主力大型株を巡る需給イベントを通過し、投資資金の一部が再び中小型株に向かうことを期待する向きもあるが、後述する12月IPOのブックビルディング(BB)が今週から本格化してくる。その参加に伴い投資資金が拘束されることなどから、需給状況の好転は期待しにくい。一方、マザーズ指数のチャート形状からは煮詰まり感が台頭してきており、短期的に大きく振らされる場面が出てくる可能性もある。
今週の物色動向を見ると、コロナ禍を受けての新たな需要や菅政権の政策への期待が高いことは窺える。とはいえ、前回の当欄でも述べたとおり、目先はJTOWERやJストリームのように上値の比較的軽い銘柄、それに出前館のように買い戻し余地の大きい銘柄など、需給面を重視した短期の値幅取り狙いの物色が中心となりそうだ。
IPO関連では、11月30日にバリオセキュアが東証2部へ新規上場する。情報セキュリティ関連に位置付けられるが、ファンドの売出規模の大きさがネックとなりそうだ。なお、今週もクリングルファーマ(12月28日、マザーズ)など2社の新規上場が発表され、12月IPOは26社となった。今週からビーイングHD(12月15日)を皮切りに順次BB期間に入っている。
《FA》
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