18日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。今週正式に発足する米バイデン政権への期待感から、ドル買い基調は継続の見通し。ただ、欧州政治情勢の不安定化など先行き不透明感もあり、リスク回避の円買いは根強いだろう。
欧州では、新型コロナウイルス対策をめぐりイタリアで政局リスクが浮上しているほか、オランダでは児童手当の不正受給を受け連立政権内で対立が表面化。それらを受け前週末の取引ではユーロ売りが先行し、ドル選好地合いに振れた。ユーロ・ドルは1.21ドルを割り込み、ドル・円は一時104円台に接近。週明けアジア市場ではその流れが受け継がれる一方、日経平均株価の軟調地合いで円買いも進み、ドル・円はやや値を下げた。同時に、本日発表された中国の底堅い経済指標で、円は買いづらい面もある。
この後の海外市場では、欧米の政治情勢がテーマになりやすいだろう。20日に発足するバイデン政権は大型投資による成長を目指す政策が期待される。また、財務長官候補のイエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長はドル安を志向しない方針と報道され、材料視される。足元で米10年債利回りは上昇が一服しているものの、高水準を維持しドルは売りづらい見通し。ただ、今晩はキング牧師誕生日に伴う米国の休場で短期的なリスク後退により主要通貨は下げづらいが、欧州の政治情勢への不透明感で円買いは根強いとみる。
【今日の欧米市場の予定】
・ユーロ圏財務相会合
・米国休場(キング牧師誕生日)
《FA》
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