エムアップホールディングスは13日、2022年3月期第1四半期(21年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比4.8%増の30.77億円、営業利益が同26.0%増の3.63億円、経常利益が同11.4%増の3.45億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同1.5%増の1.97億円となった。


コンテンツ事業の売上高は前年同期比7.0%減の25.24億円、セグメント利益は同17.6%減の4.10億円となった。コンテンツ事業に係るファンクラブ・ファンサイト事業について、当第1四半期においては、新規ファンクラブ/ファンサイトの開設が計画どおりに進み、順調に新規会員を獲得した。また、会員限定のライブ配信やファンクラブのアプリ化などにより、既存のファンクラブにおける会員数の維持、拡大にも努めた。動画視聴専用アプリ「FanStream」や「VR MODE」を通じたライブ配信も継続し、コロナ禍により音楽ライブやイベントが開催できない状況へと対応したライブコンテンツの提供も行った。ファンクラブ/ファンサイトのポータルメディア「Fanpla」や、ファンクラブのプラットフォーム「Fanpla Kit」の普及、利用拡大も進めると同時に、ファンクラブの海外展開やオンラインサロン、クラウドファンディングといった新たなサービス展開の準備も推進した。その結果、コンテンツ事業に係るファンクラブ・ファンサイト事業等の売上高は同1.9%減の23.43億円となった。
コンテンツ事業に係るEC事業について、当第1四半期においては、巣ごもり需要の増加や、アーティストグッズ等の販売がライブやコンサート等の会場からECへとデジタルシフトが進んだことで、EC事業の収益基盤も拡大し、アーティストのオンラインストア等を積極的に開設した。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、中止や延期となったコンサートグッズのEC販売という特需は剥落し、通常どおりの商品取り扱いとなった。また、同社グループにて運営、受託するアニメ作品の公式オンラインストアも、映画公開に伴い商品取り扱いが増加した。その結果、コンテンツ事業に係るEC事業の売上高は同44.1%減1.80億円となった。

電子チケット事業の売上高は前年同期比149.5%増の5.23億円、セグメント利益は0.72億円(前年同期は1.02億円の損失)となった。当第1四半期においては、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、電子チケット及びチケットトレードに関連する収益は低調な水準が続いた。
厳しい事業環境ではあったが、ライブの生配信やオンライン配信の視聴パスを販売するプラットフォーム「StreamPass」や、ライブトークアプリ「Meet Pass ライブトーク」などの提供により、収益の確保に努めた。アーティストのサイン入りのグッズなどの商品を提供するオンラインくじ「メモコレ」も、キャッシュレス決済への対応などにより順調に販売を拡大した。電子チケット周辺領域のサービスとしては、プロ野球等のカードコレクションアプリにおいて新シーズンへの対応や各種キャンペーンなどの展開により利用を拡大した。

2022年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比10.3%増の136.00億円、営業利益は同17.4%増の13.00億円、経常利益は同11.3%増の13.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同31.7%増の8.30億円とする期初計画を据え置いている。