クリエイト・レストランツ・ホールディングスは14日、2022年2月期連結決算（IFRS）を発表した。売上収益が前期比5.2%増の783.24億円、営業利益が76.33億円（前期は141.81億円の損失）、税引前利益が71.34億円（同150.21億円の損失）、親会社の所有者に帰属する当期利益が59.19億円（同138.74億円の損失）となった。


同社グループにおいては、感染拡大防止に協力するとともに、顧客及び従業員の健康を守るべく、政府や各自治体からの営業時間短縮や、酒類提供禁止の要請に対応した。特に繁華街の居酒屋業態等においては、一定期間において多くの店舗を一時休業した。一方で、前連結会計年度から継続して人件費・家賃等固定費を圧縮する運営の強化を図るとともに、不採算店舗を中心とした退店を徹底して、筋肉質なコスト構造への転換を推し進め、併せて、雇用調整助成金や時短営業等に対する協力金の申請を行うことで、新型コロナウイルス感染症の影響による売上収益の減少に対応できる体制を整備し、維持している。また、2021年8月に立ち上げたDX推進室の主導により、グループにおけるDX（デジタルトランスフォーメーション）の取り組みの一環として、モバイルオーダーの導入や、業態に合わせたアプリの活用等に注力した。9月に設立した連結子会社のSFPホールディングスとの購買企画機能を担う合弁会社によるサプライチェーンマネジメントの強化によって、コストダウンや食材価値の最大化を推進した。これらの対応策により、新型コロナウイルス感染症の大きな影響を引き続き受けたものの、売上収益の減少に対応可能な体制を整備できた。
この結果、2022年2月期では営業利益及びその他の各段階利益において黒字の確保を実現した。

また、感染拡大が抑制されるまでに必要な運転資金については、手許資金及び前連結会計年度に実行した金融機関からの借入等により確保している。2021年11月に公募増資、同12月に第三者割当増資による資本調達を実施し、財務面の安定性の強化を図った。また、2023年2月期からの再成長期間にむけて、2022年2月には借入金の一部返済を実施することで、手元流動性の水準を適正化し、債務圧縮による金利負担の軽減と、財務体質の改善を図った。

なお、同社グループの店舗数に関しては、新規出店13店を行う一方で、業態変更12店、退店53店を実施し、当年度末における業務受託店舗等を含む連結店舗数は1,037店舗となった。

2023年2月期通期の連結業績予想については、売上収益が前期比46.8%増の1,150.00億円、営業利益が同4.4%減の73.00億円、税引前利益が同4.7%減の68.00億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同24.0%減の45.00億円を見込んでいる。