■決算概要

1. 過去の業績推移
コロナ禍前の2020年2月期までの業績を振り返ると、会議室数の拡大がティーケーピーの成長をけん引し、年間20%以上の増収を継続してきた。また、連結決算に移行した2015年2月期以降は、上位グレードの貸会議室の出店拡大とともに、料飲及び宿泊、各種オプションなどの周辺サービスによる単価向上が業績の底上げに貢献。さらに、2020年2月期については、日本及び台湾リージャスの連結子会社化により事業規模が大きく拡大した。2021年2月期以降は、コロナ禍の影響により業績は一旦後退しているが、足元ではコロナ禍の需要への柔軟な対応と貸会議室需要の戻りにより回復傾向にある。

損益面でも、事業拡大に伴う費用(減価償却費や人件費等)に加え、日本及び台湾リージャス買収に伴い発生した費用(のれん償却費等)の増加などがあったものの、2020年2月期までは増収に伴って増益基調をたどってきた。

財務面に目を向けると、自己資本比率はしばらく右肩下がりで推移してきたが、2017年3月の株式上場に伴う公募増資(約1,600百万円)により、2018年2月期末には24.9%に改善。また、2019年10月~11月には公募増資等(合計約23,400百万円の資金調達)による財務基盤の強化を図ったことから、2020年2月期末の自己資本比率は30.4%に改善した。さらに2021年2月には、今後の事業拡大に向けた資金確保のため、第7回及び第8回新株予約権(発行時点での想定調達金額は合計約20,000百万円)を発行し、そのうち第7回については2021年9月29日に行使が完了している(8,296百万円の資金調達を実現)。一方、資本効率を示すROEについては、「持たざる経営」を基本方針としていることに加え、利益率の高い事業モデルであることから高い水準で推移してきた。ただ、ここ数年は、ホテル事業の進展や日本及び台湾リージャスの買収など先行投資の影響により、ROEは低下傾向をたどっている。2021年2月期以降は、コロナ禍の影響により最終損失を計上したことからROEもマイナスとなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)