[注目トピックス 日本株]ネットマーケ Research Memo(3):2019年6月期1Qはメディア事業が前年同期比35.8%の増収と順調

*16:03JST ネットマーケ Research Memo(3):2019年6月期1Qはメディア事業が前年同期比35.8%の増収と順調
■業績動向

1. 2019年6月期第1四半期業績
ネットマーケティング<6175>の2019年6月期第1四半期の決算は、売上高が前年同期比27.5%増の3,455百万円、営業利益が同85.8%減の26百万円、経常利益が同86.6%減の27百万円、四半期純利益が同88.3%減の16百万円となり、メディア事業において計画どおり積極的なプロモーション投資を行ったことにより減益となったが、大幅な増収を達成した。第2四半期(累計)の売上高予想6,652百万円に対する進捗率は51.9%と順調に進捗している。なお、米国における連結子会社の解散により、同社は2019年6月期より非連結決算に移行したが、同子会社が2016年6月期の期首より休眠状態にあったことから、2019年6月期以降の前期比較にはほとんど影響がない。

メディア事業の売上高は前年同期比35.8%増の1,005百万円と大幅に伸長した一方、会員獲得のための積極的なプロモーション投資により、全社費用138百万円を配分していないセグメント損失は10百万円(前年同期は144百万円のセグメント利益)となった。Omiaiは2018年9月末における累計会員数を同41.6%増の351万人と順調に伸ばし、有料会員数は同46.2%増の64,502人、累計マッチング組数は同92.5%増の2,158万組、となった。単四半期で見た場合、有料会員の増加数が2018年6月期第4四半期(2018年4月-6月)の2倍近い11,095人の増加となり、売上高は前四半期比で20%増加した。2018年4月にFacebookユーザー以外もOmiaiを利用できるよう対象ユーザーを拡大して以降、会員獲得のためのプロモーション投資を増加させたことが奏功している。新サービスのQooNは、iOS版のリリースが2018年7月26日であることから、実質2ヶ月程度のサービス稼働であり、まだ立ち上げ初期段階にある。

広告事業においては、エステや人材関連等を扱う「サービス」カテゴリーが好調に推移した結果、売上高が前年同期比24.4%増の2,449百万円、全社費用を配分していないセグメント利益が同12.5%増の176百万円と増収増益になった。2018年6月期第4四半期からアフィリエイト広告に次ぐ第2の柱として取扱いを開始したSNS広告も、順調な立ち上がりを示しているとのことである。

2019年6月期第1四半期末において、純資産合計は、剰余金の配当等により、前期末比53百万円減少(前期末連結比で45百万円減少)して2,021百万円となったが、自己資本比率は前期末の42.3%(前期末連結では42.2%)から46.9%へ向上した。資産合計は、現金及び預金が279百万円減少(前期末連結比で359百万円減少)、売掛金が221百万円減少したことなどにより同593百万円減少(前期末連結比で584百万円減少)した。負債合計は、買掛金が349百万円減少、未払法人税等が128百万円減少したことなどにより、同539百万円減少(前期末連結比で539百万円減少)した。

2. 2019年6月期通期業績予想
2019年6月期通期業績の会社予想は、売上高が前期比29.0%増の14,465百万円、営業利益が同32.6%減の373百万円、経常利益が同34.6%減の372百万円、当期純利益が同35.0%減の258百万円と、大幅な増収の一方で、30%強の減益を見込んでいる。これは、メディア事業において、年間3.3億円相当の戦略的なプロモーション投資を予定していることによる。2018年6月期第3四半期までは、メディア事業全体の収益性を損なわない範囲でOmiaiからの利益を新サービス立ち上げの投資に充てるとともに、予算に対する利益の上振れ分を会員獲得のプロモーション投資に回す考えであったが、市場の成長とそれに伴う競合の動きに対応し、会員獲得を優先させる積極的な方針に変更したものとポジティブに受け止められる。

メディア事業では、積極的なプロモーション投資の継続により、6割超の大幅な増収となる50億円の売上高を見込む一方で、一時的な減益となる3億円のセグメント利益を見込んでいる。プロモーション投資を増やした2018年5月以降、Omiaiの月次での新規会員獲得数が増加しており、2019年6月期第1四半期には、月平均10万人を超える新規会員を獲得したことから、投資額に見合う増収効果が得られているものと言える。2019年6月期中のOmiaiの会員獲得及び収益化に大きな不安材料はなさそうだが、中期経営計画で掲げている2021年6月期での有料会員数10万人達成を実現するためには、マッチングサービスに対する認知や関心の低いノンユーザーの掘り起こしを同時に進めていく必要があると同社は感じており、従来とは異なる広告媒体・手法も試していくこととしている。

QooNにおいては、8月以降SNSを主体にプロモーション投資を積極化しており、おおむね計画の範囲内で推移しているもようだが、マッチングサービスの性格上、会員数が一定の規模を超えるまでは集客効率が上がっていかないことに加え、デーティングはOmiaiとユーザー層や利用シーンが似て非なる新たなサービスであることもあり、試行錯誤を重ねながら立ち上げている最中である。当初より2019年6月期中の大きな収益貢献は想定されておらず、本格的な立ち上げは2020年6月期以降を予定しているが、QooNについてもOmiaiと同様、短期的な収益拡大に執着するのでなく、中期経営計画で掲げている2020年6月期末での有料会員数5万人達成という目標をいかに実現するかという観点で、デーティングという新たなサービスの認知度向上も含めて、様々なマーケティング施策を試みていくこととしている。

広告事業では、人員増強等の組織力の強化を図りながら、SNS広告市場への本格参入により、約17%の増収となる94億円の売上高を見込む一方、人件費の増加等に伴い、セグメント利益は前期と同水準の6億円を見込んでいる。単四半期では、2018年6月期第4四半期に続いて2019年6月期第1四半期も前年同四半期比20%超の増収を達成したことから、新規の案件やクライアントの獲得は順調に進捗しているものと見受けられる。2018年6月期中に強化した新規開拓の営業人員が順調に戦力化されてくれば、計画している増収率は達成可能な範囲と思われる。

メディア事業の足元は好調であるものの、2019年6月期はあくまで中期経営計画の1年目と位置付けられており、Omiaiの業績の上振れがあったとしても、上振れ分は2020年6月期以降の目標達成に資するマーケティング投資に向けられるものと予想されることから、2019年6月期第2四半期(累計)及び通期の業績はおおむね期首予想どおりに進捗するものと現時点では予想する。なお、第2四半期の単四半期(10月-12月)は、季節的要因により、メディア事業の売上高の伸びが鈍化し、広告事業の売上高の水準が最も低くなる四半期であることから、2019年6月期第2四半期末での業績のサプライズはないものと考えてよいだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 廣田重徳)


《MH》

あわせて読みたい

Fiscoの記事をもっと見る 2018年12月7日の経済記事
この記事にコメントする

\ みんなに教えてあげよう! /

新着トピックス

経済ニュースアクセスランキング

経済ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

国内の人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

経済、株式、仕事、自動車、金融、消費などビジネスでも役に立つ最新経済情報をお届け中。