[注目トピックス 日本株]ダイナムジャパンHD Research Memo(7):店舗ごとの特性を踏まえた集客努力は着実に効果を発揮

*15:37JST ダイナムジャパンHD Research Memo(7):店舗ごとの特性を踏まえた集客努力は着実に効果を発揮
■中長期成長戦略と進捗動向

3. 既存店の成長・強化への取り組み
既存店の成長・強化については、客数の増加を図る取り組みが第1に重要だ。この点についてダイナムジャパンホールディングス<06889/HK>は、3年ほど前から特に力を入れて取り組んでいる。具体的には、それまでの全店一律の営業活動から、各店舗の立地や客層に応じた営業活動の実施へと変更し、“低貸玉営業”や“射幸性に頼らない営業”と合わせて、さらに顧客に寄り添った店づくりを徹底することで集客に取り組んでいる。こうし施策は着実に効果を挙げており、2019年3月期も厳しい事業環境のなかで客数は前期並みを確保した。

こうした状況から、目下の同社にとって最大の経営課題は、やはり2018年規則への対応と言える。以下ではそれへの戦略と進捗状況について詳細に述べる。

(1) 機械費に関する現状
同社は、グループ全体で450店、そのうち基幹会社のダイナムは406店のパチンコホールを運営しており、保有するパチンコの遊技機の数はグループ全体で約21万台(ダイナムだけでは18.6万台)に達している。このうち、2018年規則に適合した新型機は2019年3月末時点で1.6万台(全体の8%)にとどまっており、残りの92%(グループ全体で18.4万台)は旧型機のままとなっている。

こうした状況にあって、市場においてはまだ新型機の供給が不足しているという現状がある。遊技機メーカーからの発売モデル数が少ないということだ。前倒しで入れ替えを進めようとしても、この点が大きな問題となってくる。一方で、2021年2月以降は旧型機の使用ができなくなるため、新規則に対応していない新台の購入は可能な限り抑制したいのが本音だろう。

こうした事情は同社も同じで、2018年3月期と2019年3月期は、新台の購入を絞り込む一方、社内流通(グループ内で遊技機を移設すること)の拡大に取り組んでいる。これが結果的に機械費の大幅削減につながり、前述のように、2019年3月期の営業利益の増益要因となった。

(2) 今後の対応策
前述のように、同社は現在稼働している旧型機18.4万台について、2020年3月期と2021年3月期の2年間で入れ替えていくことになる。これは同社に多大の費用を強いるため、同社としても様々な施策を組み合わせて入替に係る機械費の圧縮を図る方針だ。

具体的には、1)投資効率の最大化に向けたデータ分析システムの開発・導入、2)PB機の導入、3)自社独自の流通網(物流センター)を活用した中古機の有効活用、等に取り組む方針だ。

1)の投資効率の最大化に向けたデータ分析システムの開発・導入とは、新規に発売となった新型機について、自社の保有するビッグデータを活用して、その台が人気化するかどうか短期間で判断する取り組みだ。人気化する(すなわち“集客力あり”)と判断したら早期に導入して店舗売上拡大につなげ、新台への投資効率を上げていくという取り組みだ。

2)のPB(プライベートブランド)機は、NB(ナショナルブランド)機との価格差が活用するポイントだ。PB機については遊技機メーカーからのOEM供給のケースと、自社仕様に基づく委託生産のケースとがあり、後者のケースの方が価格差メリットは大きくなる。OEM供給の場合は、他のホール事業者と共同購買によって台数を増やし、ボリュームディスカウントを獲得することなども行っている。

3)の2018年規則対応機の中古機については、購入を拡大させる意向は当然にあると考えられる。しかしながら、市場での中古機流通が本格化するのは2021年3月期に入ってからになると弊社ではみている。またその時点では、パチンコホール運営各社が中古機の導入を急ぐ可能性があり、需給がひっ迫して思うように台数を確保できないことや中古相場の上昇などの事態に陥る可能性もあると弊社ではみている。

業績影響という意味では、入替実施のタイミングが期間損益に大きな影響を及ぼすと考えられる。同社がどういったタイミングで入れ替えを行うかは、同社自身もまだ検討している最中とみられ、現時点では“市場の販売動向によって柔軟に対応する”という基本スタンスの表明にとどまっている。前述のように、2018年規則適合の新型機のラインアップがまだ不十分であることを考えると、2020年3月期よりも2021年3月期のほうが入替の台数が多くなる可能性があると弊社では推測している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)


《MH》

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