[注目トピックス 日本株]フォーバル Research Memo(1):2020年3月期1Qは減収も、リンクアップ売却の影響除くと大幅増収

*15:01JST フォーバル Research Memo(1):2020年3月期1Qは減収も、リンクアップ売却の影響除くと大幅増収

■要約

フォーバル<8275>は、「中小・中堅企業の利益に貢献する次世代経営コンサルタント集団」を旗印に事業展開を行う。IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングを得意とし、総合コンサルティング、海外進出、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティング等を行う。従来は情報通信機器の卸売販売を主に行っていたが、2000年代半ばに大きな売上・利益減に直面し、アイコンサービスを主軸としたコンサルティング業態に転換。このビジネスモデルの転換が成功し、2019年3月期まで営業利益は11期連続の増益を達成している。

1. 事業概要
アイコンサービスを核に成長するフォーバルビジネスグループが事業の柱である。フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサル、海外進出支援、人材・教育、環境などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。アイコンサービスは定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特徴である。サービス自体の粗利率が高く、端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことにより関連商材が拡販できるという副次的効果が大きい。結果として、アイコンサービスの売上高とフォーバルビジネスグループ及び同社全体の営業利益には高い相関性がある。M&Aにも積極的に取り組んでおり、最近では、オフィス空間作りのプロ集団である第一工芸社の連結子会社化(2018年10月)や北海道の携帯ショップ大手である(株)リンクアップの売却(2019年4月)などの事例がある。

2. 業績動向
2020年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比8.5%減の11,789百万円、営業利益が同11.7%減の492百万円、経常利益が同7.9%減の545百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同48.9%増の597百万円となり、連結子会社リンクアップの売却(2019年4月)の影響が色濃く出た決算となった。売上高に関しては、見掛け上は減収した。しかし前年同期の売上高からリンクアップ分(モバイルビジネスグループ)を除いた売上高10,288百万円と比較すると14.6%の増収であり、実際には好調に推移していることがわかる。

2020年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比13.1%減の50,000百万円、営業利益が同2.4%増の3,300百万円、経常利益が同2.8%増の3,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.1%増の2,150百万円と連結子会社売却により減収となるものの増益を予想している。実現すれば、12期連続の営業・経常増益となる。

3. 成長戦略
中小企業の働き方改革は待ったなしの状況である。既に大企業では始まっているが、中小企業でも2020年4月から時間外労働の上限規制(原則月45時間・年360時間、例外も上限あり)が法律で規定される。同社の対象顧客である全国300万社を超える中小企業においては、タイムカードもなく時間外労働の把握ができていない企業や業績へのマイナスの影響を懸念して残業を黙認する企業などが見受けられるのが現状だ。同社では、実績が証明されたソリューションを総合的にそろえ、提供を行っており、反響が日増しに大きくなっている。ソリューションの中には「オフィス空間作りとモバイルワーク」、「システムによる残業見える化」などがある。

4. 株主還元策
同社は、配当による株主への利益還元を重要な経営課題の1つとして認識している。配当金の決定に関しては、今後の事業計画や財務状況など、中長期的観点から内部留保と安定した成果配分、双方のバランスに配慮して配当金を決定するとしており、配当性向は公約していない。過去の実績では、安定的な利益成長を背景に継続的な増配を続けており、配当性向は30%前後を維持してきた。2020年3月期は、配当金26円(1円増配)、配当性向30.4%を予想する。実現すれば8年連続の増配となる。

■Key Points
・主力のフォーバルビジネスグループでは、アイコンサービスを核に中小企業の事業承継や働き方改革を支援
・2020年3月期第1四半期は順調な滑り出し。減収も、リンクアップ売却の影響除くと大幅増収
・2020年3月期はリンクアップ分売上高116億円分がはく落し減収となるも、既存事業が伸び増益予想。第1四半期売上高進捗率は前期以上の推移
・中小企業の働き方改革を「空間作りとモバイルワーク」「残業見える化」などで総合支援

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


《ST》

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