[注目トピックス 日本株]すららネット Research Memo(6):2019年12月期第2四半期は58百万円の営業損失だが想定内(2)

       
*15:26JST すららネット Research Memo(6):2019年12月期第2四半期は58百万円の営業損失だが想定内(2)
■業績動向

2. 2019年12月期第2四半期のトピックス
すららネット<3998>の2019年12月期第2四半期中のトピックスは、以下が挙げられる。

(1) 経済産業省「未来の教室」実証事業に選定
同社は、長野県坂城高等学校とともに経済産業省「未来の教室」実証事業に選定されました。幅広い学力層の生徒一人ひとりに合わせた学習機会を提供し、学びの自立化・個別最適化を推進します。

経済産業省「未来の教室」事業では、人間がAI(人工知能)と共存していく社会で必要となる能力を「創造的な課題発見・解決力」(チェンジ・メーカーの資質)と定義し、誰もがそれを手にすることのできる「学びの社会システム」の構築を目指しているが、2019年度は2018年度に開始した実証事業の取り組みを深め、モデル校実証事業として4校で「未来の教室」のコンセプト全体の実証に取り組むとともに、”STEAM Library”構築に向けた実証としてSTEAMプログラムのライブラリー化を意識した形で開発し、実証まで取り組む計画となっている。すららネットと長野県坂城高等学校はこれらのうち「モデル校実証事業」として選定されたもので、「未来の教室」のコンセプト全体の実証に取り組むことになる。

(2) 鳥取県教育委員会が同社自宅学習ICT教材を採択
同社が開発・展開するクラウド型学習システム「すらら」が、鳥取県教育委員会が行う不登校児童生徒支援の自宅学習ICT教材として採択され、2019年9月より本格活用される。

文部科学省によれば、2017年度の全国の小・中学校における不登校児童生徒数は14万4,031人(前年度比1,348人増)と、統計開始以降、初めて14万人に達し、過去最多を更新した。鳥取県内にも約600名(2017年度の小・中学生のデータ)の不登校児童生徒がおり、この事態を鳥取県教育委員会は深刻に受け止め、不登校支援として自宅学習サポートを行う運びとなった。不登校児童生徒への支援については、それまで市町の運営する教育支援センターによる支援等を行っていたが、主に自宅で過ごす不登校児童生徒への支援は難しいという課題があった。しかし、オンラインICT教材「すらら」を活用することで、従来支援を行うのが困難であった不登校児童生徒への自宅学習支援を行うことが可能になるため、今回の採用となった。

(3) 異業種のケイアイスター不動産と提携
同社は、関東を中心に不動産の建築と販売を行うケイアイスター不動産<3465>(本社:埼玉県本庄市、代表取締役:塙圭二(はにわけいじ))と、デジタル教材の開発における提携にかかる基本契約書を締結し、「AIチャットボット付きデジタル教材」の開発について進めていくことで合意した。

ケイアイスター不動産は「豊かで楽しく快適な暮らしの創造」を経営理念に、『高品質だけど低価格なデザイン住宅』の提供を行っている。地域密着型の総合不動産業として、関東を中心に1都8県(埼玉、群馬、栃木、茨城、千葉、神奈川、福岡、愛知)で多角的な事業を展開。デザイン性を重視し「ケイアイフィット」「カーザスタイル」「テラス」等、価格帯の異なる商品や地域特性を考慮し、顧客のニーズに対応している。今後、同社はケイアイスター不動産との販売協力関係を通じ、学校・塾向けデジタル教材ビジネスに加え、家庭での個人学習者数を伸ばしより多くの子どもたちがICTを通じて学習できる環境を提供することを目指し、一方でケイアイスター不動産では、自社販売する住宅の付加価値として、子どもの学習促進という機能をするとともに、新たなサービス収益を上げることを目指している。

(4) 角川ドワンゴ学園N高等学校が「すらら」を導入
同社の開発するクラウド型学習教材「すらら」が、2019年4月より学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校(本校所在地:沖縄県うるま市学校長:奥平博一)で導入された。N高等学校は、インターネットと通信制高校の制度を活用した新しい高校であり、高校卒業資格取得だけでなく、未来へつながる学びが特長。日本各地から学べるネットコースと通学日数を選べる通学コースがあるなか、今回、全国13キャンパスの通学コース生徒約1,000名が「すらら」でも学べることとなり、学習を開始した。

3. 「内部統制体制不備」との指摘とその後の対応
同社は、監査人から「2019年12月末時点で財務報告にかかる内部統制が不十分(不備)であり、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当する」と指摘されたが、主な内容は以下の2点であった。

(1) 経理実務担当者の退職により、適切な経理・決算業務のために必要かつ十分な知識を有した社内人材が不足していること。
(2) 経理実務担当者の退職により、適切な相互チェック・承認体制を整備するに足る人員が不足していること。

事実、経理実務担当者5名から退職の申し出があったが、これは同時に5名が退職をしたわけではなく、経理担当責任者(CFO)の退職を受けた後、他の4名が間を空けて退職したものである。その後同社では直ちに5名の新規雇用により、決算・財務報告プロセスにかかる内部統制の整備及び運用を適正にするために必要な人員体制の確保を行った。さらに経営管理グループ長(CFO)として古子優樹氏(公認会計士)が入社し、現在では全く問題のない体制が整っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



《YM》

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2019年9月25日の経済記事

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