[注目トピックス 日本株]Pウォーター Research Memo(1):2020年3月期通期は売上収益430億円、営業利益12億円を予想

*15:21JST Pウォーター Research Memo(1):2020年3月期通期は売上収益430億円、営業利益12億円を予想
■要約

プレミアムウォーターホールディングス<2588>は、天然水製造が強みの株式会社ウォーターダイレクトと営業力が強みの株式会社エフエルシーが経営統合して生まれた企業グループである。率いるのは、エフエルシーを起業しプロモーション営業力で国内トップクラスに引き上げた実績を持つ萩尾陽平(はぎおようへい)代表取締役社長。ブランドを「プレミアムウォーター」に統一し再スタートを切った。強力な営業組織と販売ノウハウを武器に急成長し、保有顧客数を944千件(2019年10月末時点)まで増やし、宅配水業界で売上収益トップに一気に踊り出て、独走状態に入っている。

1. 宅配水市場と同社のポジション
宅配水とは、サーバーとセットで供給されるミネラルウォーターで家庭や事業所などに宅配されるものを指す。2000年以降に普及が開始し、東日本大震災などの影響も追い風となり2012年頃までに急成長を遂げた。その後成長が鈍化した時期もあるが2015年以降成長軌道が回復し、2018年の市場規模は154,000百万円、2014年から2018年の4年間の年平均成長率は6.7%である。配送方式別に見ると、初期にリターナブル方式(容器を再利用する)で市場が形成され、その後1WAY方式(容器が使い切り)がより成長してきた。2018年の市場規模はリターナブルで74,000百万円(前年比2,000百万円減)、1WAY80,000百万円(前年比13,000百万円増)となり、初めて1WAY方式市場がリターナブル市場を上回った。同社は1WAY方式を採用しており、1WAY市場の成長をけん引する存在だ。宅配水業界の同業他社としては、リターナブル方式を主とするナック<9788>のクリクラ事業、アクアクララ(株)がある。他社は業績を発表していないが、同社の保有顧客件数は宅配水業界で1位である。また、宅配水以外を含めた広義のミネラルウォーター市場においては、売上収益シェアで1位のサントリー食品インターナショナル<2587>、2位の日本コカ・コーラ(株)、3位キリンビバレッジに次ぐ4位に位置付けられる。

2. 業績動向
2020年3月期第2四半期の売上収益は21,992百万円(前年同期比20.7%増)、営業利益772百万円(同34.1%増)、税引前四半期利益580百万円(同12.4%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益426百万円(同162.5%増)となり、大幅な増収増益となった。売上収益に関しては、新規契約獲得が好調に推移し、それに伴い保有顧客数が想定以上に積み上がった。2020年3月期第2四半期の新規顧客契約件数は平均33,066件/月(前期は25,130件/月)、2019年9月末の保有顧客数は933,993件(前年同期末は740,653件)である。2020年3月期の同社の新規契約獲得は年間29万件、月24,166件が目標ペースであり、上期実績はその計画を大幅に上回る。結果として、上期売上収益予想の4.7%増、992百万円上回った。営業利益に関しては、前年同期比34.1%増、上期計画比40.4%と予想を上回った。販管費の増加を前年同期比17.8%に抑え、販管費比率を1.9ポイント低下させたことが増益に寄与。物流費の安定化につながる物流網の構築の推進や商品の出荷方法の変更、顧客獲得コストの低減、各種システムの切替時期の変更などが販管費率減少の要因である。

3. 業績見通し
2020年3月期通期の連結業績予想は、売上収益で前期比14.0%増の43,000百万円、営業利益は同67.7%増の1,200百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同13.5%増の600百万円と、期初の増収増益計画を据え置いた。売上収益に関しては、第2四半期の売上収益進捗率は51.1%(前期は47.8%)に達しており順調な進捗だ。ストック型のビジネスのため、期末に向けて保有顧客数が積み上がるため、売上収益は下期偏重となる。2020年3月期の新規顧客獲得数計画は290千件(前期実績は287千件)であり、上期を終えて198千件(進捗率68.4%)と非常に順調。保有顧客数も上期を終えて933千件(進捗率56.5%)と順調に推移している。このペースでいけば、待望の保有顧客1,000千件を2020年3月期中に突破することになりそうだ。営業利益面では、収益性がさらに高まる年となる予想だ。営業利益率では2.8%(前期は1.9%)を計画する。前期に損益分岐点を超えたため、収益性が一気に高まるフェーズに入った。2020年3月期第2四半期の営業利益進捗率は64.3%(前期は55.4%)に達しており順調な進捗だ。下期には各種システムの切替時期の見直しによる減価償却費の計上増加を予定するが、増収効果がそれらの費用増を上回り、計画値(1,200百万円)を超えてくると予想される。

4. 成長戦略、トピック
同社は、ミネラルウォーターの販売を中核としながら、Webサイト「プレミアムモール」による周辺商品の提供を行ってきた。第一の目的は、ミネラルウォーター顧客の満足度向上により、長く契約を続けてもらうためである。販売アイテムは肉・加工品やスイーツ・パンをはじめ、化粧品や家電まで広がり、1,000アイテムを超える品ぞろえとなった。過去1年で10倍を超える顧客が利用するようになり顧客にとっての利便性も上がっている。プレミアムモール会員と非会員を比較すると、会員のほうがミネラルウォーターの消費量が約25%多い傾向にあり、会員化推進の業績へのインパクトも明らかになってきた。現在検討が始まっているのは、プレミアム経済圏の構想である。電気やガス、通信や光回線なども同社ブランドで販売していこうという壮大な構想である。プレミアムモール同様に、あくまでも中核事業はミネラルウォーター販売であり、電気やガス等の販売ではない。同社の強みは電気やガスで大きな収益を上げる必要がないため、低価格での提供ができる点である。同社としては、解約率の低下、水の消費量の向上効果などが期待できる。今後の具体的な発表を期待したい。

■Key Points
・宅配水市場の成長をけん引する存在(業界1位)。広義のミネラルウォーター市場でも4位に
躍進
・2020年3月期通期は売上収益430億円、営業利益12億円を予想。第2四半期までの進捗率が好調なため、着地上振れる可能性大
・“プレミアム経済圏”の構想を検討中。電気、ガス、通信などの販売による解約率の低下、水の消費量の向上効果などが狙い

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


《ST》

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