*15:16JST DDHD Research Memo(6):環境変化への対応や持続的な成長に向け、財務体質の強化と収益力の向上に取り組む
■経営合理化策の推進

DDホールディングスでは、コロナ禍に伴う環境変化への対応や業績悪化の早期解消を図り、持続的な成長を果たしていくため、7月15日付けで、経営合理化策を含む今後の経営方針を決議した。具体的には、あらゆる経済環境下においても企業活動を継続していくための財務体質の強化と、中長期的な成長に向けた収益力の向上を重視した経営方針に転換することが急務であると判断し、以下の経営合理化策に取り組んでいる。


(1) グループ会社の見直し
同社は、同社及び連結子会社24社、非連結子会社1社によるグループ経営を推進してきた。特に、持株会社化してきた各社の融合(PMI)を進めてきたが、更なるシナジー創出※1を加速するため、飲食セグメントの完全子会社5社※2を吸収合併方式により経営統合した。

※1 業態開発力の向上、意思決定の迅速化、効果的な広告宣伝政策や拠点戦略の最適化、仕入れ・物流体制の一層の合理化、管理部門業務の集約などを進める方針。
※2 (株)ダイヤモンドダイニングを合併存続会社として、(株)ゴールデンマジック、(株)サンプール、(株)商業藝術、(株)The Sailingを合併消滅会社とする吸収合併を実施。


(2) 固定費削減や各種契約の見直しを含めた一般管理費等の削減
本社の縮小や業務上必要な機器・サービスなどに関し徹底的な見直しを行い、大幅な一般管理費削減を図っていく方針である。すでに本社事務所の縮小及びグループ会社の一部営業所の縮小を実施したほか、販管費の固定費部分に関わる各種契約の見直しを継続している。


(3) 不採算店舗の退店
今~来期(2021年2月期~2022年2月期)において、グループ全店舗の1割強に相当する店舗の退店方針を決議した。また、「新しい生活様式」の定着に鑑み、環境変化に対応できない業績悪化店舗については、追加退店の可能性もあるようだ。

(4) 人員の適正配置
事業子会社や収益部門への再配置等によるグループの人的資源の効率化を図るとともに、本社部門及び営業間接部門においてリモートワーク等の新しい働き方を推進し、生産性向上及び人件費削減と抑制を図る方針である。すでにリモートワーク等に対応する組織体制の検討を開始し、第4四半期からは新組織による人員体制を予定している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)





《ST》