17日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比237.90ポイント(1.37%)高の17660.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が85.87ポイント(1.41%)高の6176.03ポイントと4日続伸した。売買代金は630億7810万香港ドルと前日からは拡大したが依然として低水準にとどまっている(16日は479億8960万香港ドル)。


前日までの好地合いを継ぐ流れ。中国経済対策の期待感や、米大幅利下げ観測などが引き続き支えとなっている。18日(日本時間19日未明)に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の内容に関しては、利下げ幅が通常の2倍の0.5%になる可能性が更に高まった。市場筋によれば、0.5%利上げを織り込む確率が6割を超えている。ただ、FOMCの結果を見極めたいとするスタンスもあり、指数は弱含む場面もみられた。また、香港市場はあす18日に休場となることも買い手控え要因として意識されている(本土市場は16~17日が休場、あす18日から取引再開)。(亜州リサーチ編集部)

ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産の上げが目立つ。新世界発展(17/HK)が5.5%高、長江実業集団(1113/HK)が4.4%高、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.9%高で引けた。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の低下も見込まれている。

中国の銀行セクターも高い。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.4%、交通銀行(3328/HK)が2.3%、中国建設銀行(939/HK)と招商銀行(3968/HK)がそろって2.2%ずつ上昇した。

石油セクターもしっかり。
業界大手3社の中国石油化工(386/HK)が2.3%高、中国海洋石油(883/HK)と中国石油天然気(857/HK)がそろって2.0%高で取引を終えた。原油高がプラス。米経済のソフトランディング(軟着陸)で需要が増えるとの見方が強まり、昨夜のWTI原油先物は2.1%高と反発している。このほか、天然ガス関連の銘柄も軒並み買われた。

半面、医薬セクターの一角は安い。艾美疫苗(6660/HK)が3.4%、広州白雲山医薬集団(874/HK)が3.3%、薬明合聯生物技術(2268/HK)と中国神威薬業集団(2877/HK)がそろって2.1%ずつ下落した。

亜州リサーチ(株)

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