【今日の一冊】ハーメルンの笛吹き男

【今日の一冊】ハーメルンの笛吹き男


レビュー

13世紀のある日、ドイツのハーメルンに笛吹き男が現れた。彼は住人の対応に腹を立て、130人の子供たちを連れて姿を消した――「ハーメルンの笛吹き男」は、こんなストーリーである。日本でも絵本や教科書を通して触れる機会があるというが、本書を読むまで、要約者はこの伝説を知らなかった。こんなにも不気味な話を幼少期に読んでいたら、きっとトラウマになっていたに違いない。
だが、著者のみならず、この伝説が持つ暗い雰囲気に吸い寄せられ、研究に没頭してしまった学者は少なくないようだ。要約者は実際研究をしたわけではないが、関わってしまったが最後、もう後戻りはできないブラックホールのような伝説だと感じた。
本書のテーマは、この伝説のもとになった歴史的事実をつきとめることだ。とはいえ、一次史料が少なく、研究者たちは当時のハーメルンの様子を調べたうえで、ほとんどの部分を自分で埋めていかなければならない。ある説が納得いくものだと思えても、必ずどこかに綻びがあり、また次の説を検証するという地道な作業の連続である。そして浮かび上がってくる<笛吹き男>の本当の姿とは、どんなものだろうか。それは、本書を通して確かめてほしい。
本書には、多くの資料や当時のドイツに関する記述が出てくるため、前知識のない読者は、躊躇することもあるかもしれない。だが、ゆっくりでも読み進めていけば、必ずのめり込むことになるだろう。一度読み終えた後、理解を深めるために、二度、三度と読み返したくなった。


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2019年12月22日の経済記事

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