北海道大学 幻の魚「イトウ」の生息場所を水中DNA解析で推定
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北海道大学 幻の魚「イトウ」の生息域を最新技術ではじめて解明 環境DNAで

(参照:環境省 瀬戸内海の「栄養塩」の濃度が下がりすぎた問題で法改正へ)

2020年11月 北海道大学大学院農学研究院の荒木仁志教授のグループは、絶滅危惧種の淡水魚であり、幻の魚と呼ばれている「イトウ」の生息範囲を最新技術である水中DNA解析を行い、はじめて解明したことを発表した。

調査は、2015年からスタートし、3年に渡って北海道内の120の河川の水を採取した。イトウの排泄物などに含まれるDNAが、水中に含まれていないかを解析するという最新技術、環境DNA解析を行った。その結果、今回調査した120河川水のうち、7河川でイトウ由来のDNAを検出。北海道内では少なくとも7河川にイトウが生息していることが分かった。さらに、地理情報システムによる地形・土地利用に関するデータを組み合わせることで、イトウは、起伏が穏やかで、流域に湿地やラグーンが存在するような河川を好んで生息していることが結果から導き出されるという。

7河川に幻の魚イトウが生息していることが分かったが、環境DNAから推定される個体数には大きな隔たりがある。荒木教授らグループは、イトウは95%以上の個体が道北と道東に生息しており、それ以外の河川では、イトウの個体群が絶滅の危機に瀕している可能性があるとしている。今後は、イトウが棲み易い河川流域環境の在り方を考えるきっかけとなるだろう。

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